水道水をそのまま飲める都道府県は？苦手と感じる原因やおすすめボトルドウォーターを紹介

ウォーターサーバーや浄水器の普及により、水道水をそのまま飲むことに抵抗を感じる方は少なくありません。

水道水は料理のみに使用するといった方も多いでしょう。

世界中で水道水を飲める国は少ない中、日本の水道水は水道法により厳しく水質管理されており、安全に飲めます。

本記事では、日本の水道水の水源をはじめ、安全性や管理方法などを分かりやすく解説します。

また、水道水に含まれるミネラル成分についても紹介するため、ぜひ参考にしてください。

日本の水道水の水源・安全性

日本の水道水は、河川水、ダム湖水、湖沼水、地下水の4つの水源があります。

日本は数少ない水道水を飲める国ですが、本当に安全なのか疑問に思う方もいるでしょう。

日本の水道水は法律や省令で水質基準が厳しく定められており、安全性を担保しています。

水道水の水源や安全性について詳しく解説します。

水道水の水源

水道の水源は大きく分けると、河川水、ダム湖水、湖沼水、地下水の4つです。

割合を見ると、河川水、ダム湖水、湖沼水などの地表水が約7割、井戸水や伏流水などの地下水が約3割です ※3。

地表水は降雨量、気温などの自然条件や近隣の人間による生産活動で、水質が変動しやすい特徴があります。

地下水には、伏流水と井戸水があります。

伏流水はいわば地下を流れる川で、河川などの地表水が地下に浸透したものです。砂層でろ過されるため、水質が良好で透明度が高い点が特徴です。

井戸水は浅井戸水と深井戸水に区別されます。浅井戸水は深さ10～30mにある水で、水を通しにくい不透水層の上に、深井戸水は不透水層の下にあります ※3。

浅井戸水も深井戸水も、水質は安定し良好です。

水道が上記のどの水源を利用しているかは、各地の地理的な条件により異なります。

たとえば首都圏では、東京都、埼玉県、千葉県が利根川と荒川を主要な水源とし、神奈川県は約9割が富士山を源とする相模川と酒匂川が水源です ※4。

水道水の水質基準

水道水の水質基準は、水道法と厚生労働省の水質基準に関する省令で定められています。

2003年には水質基準に関する省令が大幅に改正し、51項目の水質基準が設定されました ※1。

また、これらの基準は最新の科学的知見に照らして随時見直され、基準値の変更などが行われています。

基準値の対象となるのは、一般細菌や大腸菌、特定の金属とその化合物、全有機炭素の量、ph値、味、臭気、色度、濁度などです。

水道水を飲める国は少ない

水道水をそのまま飲める国はアジア圏では日本のみで、世界でも北欧を中心とするヨーロッパ圏の8カ国と南アフリカ共和国のみです ※2。

北米、中南米、中東圏、オセアニアには、水道水をそのまま飲める国は1カ国もありません。

ヨーロッパ圏で水道水が飲める国は、フィンランド、ノルウェー、デンマーク、ドイツ、オーストリア、スロベニア、アイルランド、アイスランドです。

都市単位では、スウェーデンのストックホルムとオーストラリアのシドニーの2都市で水道水がそのまま飲まれています。

水道水をそのまま飲める県は？満足度を調査

日本は、全国的に水道水を安全に飲めますが、都道府県により水のおいしさへの満足度が異なります。

さまざまなインターネット調査による、水道水の満足度について解説します。

満足度が高い都道府県

水道水をそのまま飲むことに満足度が高い都道府県は、青森県、長野県、山形県、鳥取県などです。

満足度が高い理由は、水源がきれいであるためです。

八甲田連峰を有する青森県や北アルプスを有する長野県といった自然環境の多い地域では、とくに満足度が高く、さまざまな調査結果で上位を示しました。

また、残留塩素の少なさやミネラル含有量が適当である点も、高い評価を得ている要因といえます。

口当たりがなめらかな軟水は、おいしいと感じやすく、水道水の水源に適しているでしょう。

満足度が低い都道府県

水道水をそのまま飲むことに対して満足度が低いのは、沖縄県、山口県、長崎県、滋賀県などです。

また、東京都や神奈川県、埼玉県といった都市部も比較的低評価です。

水道水がおいしくないと感じる要因は、水源の少なさにあります。

とくに都市部は地下水が汚染された環境になりやすく、マンションやアパートで貯水槽や配管が劣化している可能性があることも原因です。

自然が多いイメージのある沖縄県では、水道水に適したミネラル含有量の水源が少ないことが要因の一つともいえます。

水道水を苦手と感じる原因や対処法

水道水は地域によりおいしさが異なりますが、苦手と感じる原因には、残留塩素の多さやミネラル含有量があります。

ここからは、水道水を苦手と感じる原因を詳しく解説し、対処法を紹介します。

原因

水道水を苦手と感じる原因は、水道水を管理する人的要因と水源の水質による環境要因があげられます。

人的要因として主に知られているのが、残留塩素や貯水槽や配管の管理不足です。

水道法に則り、残留塩素の基準は決められていますが、独特なカルキ臭を苦手と感じる方も多いです。

また、マンションやアパートの場合は、貯水槽や配管の老朽化によるサビやカビの繁殖で、においや味わいが悪くなります。

環境要因は、水源の水質や季節による影響です。

水源の環境下において、プランクトンの量や水流などが関与し、ミネラル含有量が異なります。ミネラルが多すぎると独特の風味が感じやすいです。

また、夏の気温が高いときは水道管が温まります。

すると、水温が高くなるため味や飲みやすさへ影響を及ぼす場合もあります。

対処法

水道水は、冷やしたり、一度沸騰させたりすると飲みやすくなります。

一般的に水をおいしいと感じやすい温度は、体温よりも20～25℃低い場合とされています。

水道水を10～15℃に冷やすとよいでしょう。

また、一度沸騰させることにより、カルキ臭が軽減します。

カルキ臭は、汲み置きして時間をかけて残留塩素を蒸発させても抑えられるため、翌朝飲む水を前日の夜に準備しておくのもおすすめです。

ただし、残留塩素を取り除いた水は、殺菌の効果がないため、できる限り早めに飲み切りましょう。

水道水のボトルドウォーター

近年、水道水をペットボトルなどの容器に入れて、ボトルドウォーターとして販売されており、さらに非常用の飲料水として備蓄する自治体が増えています。

水道水のボトルドウォーターは、水道事業への理解を深めるためのイベントで配布するほか、避難所に備蓄されています。

道の駅や公共施設で販売しているものもあり、水道水の水質向上を背景に、水道事業の広報や災害備蓄品として水道水の利用が目的です。

全国各地で作られている水道水のボトルドウォーターの中から、5つピックアップして紹介します ※5。

宮城県大崎市の水道水「鳴子の水」

災害時の緊急飲料水として備蓄するほか、水道施設の見学会や市のイベントなどで配布されています。

• 内容量　500mlペットボトル
• 販売　なし
• ミネラル含有量/100ml
  カリウム 0.17mg
  マグネシウム 0.11mg
  ナトリウム 0.63mg
  カルシウム 0.30mg
• 硬度 12mg/L

福島県会津若松市の水道水「あいづ水物語」

磐梯山への降雨が流れ込む猪苗代湖が水源で、災害時の備蓄用飲料水や水道事業のPRに利用されています。

• 内容量　500mlペットボトル
• 販売　なし
• ミネラル含有量/100ml
  カリウム 0.16mg
  マグネシウム 0.23mg
  ナトリウム 0.81mg
  カルシウム 0.89mg
• 硬度 31㎎/L

埼玉県座間市の水道水「ざまみず」

浅井戸水を主な水源にするミネラル成分が豊富な水道水です。災害備蓄用のほか、水道事業のPRを兼ねて販売されています。

• 内容量　375mlアルミボトル缶
• 販売　あり
• ミネラル含有量/100ml
  カリウム 0.16mg
  マグネシウム 1.0mg
  ナトリウム 0.7mg
  カルシウム 3.8mg
• 硬度 114mg/L

埼玉県川口市の水道水「川口みず太郎」

災害時の備蓄用に製造され、5年間の長期保存が可能です。市内の指定給水所などに配備されるほか、水道局でも販売しています。

• 内容量　475mlアルミボトル缶
• 販売　あり
• ミネラル含有量/100ml
  カリウム 0.2mg
  マグネシウム 0.4mg
  ナトリウム 2.2mg
  カルシウム 1.4mg
• 硬度 52mg/L

山梨県中央市の水道水「地下の恵み中央市のおいしい命水」

深井戸水を水源にするミネラル分が多い水道水で、災害時の備蓄に使われるほか、水道事業のPRを兼ねて販売されています。

• 内容量　495mlペットボトル
• 販売　あり
• ミネラル含有量/100ml
  カリウム 0.12mg
  マグネシウム 0.90mg
  ナトリウム 0.89mg
  カルシウム 3.76mg
• 硬度 130mg/L

水道水に含まれるミネラル成分

水道水に含まれるミネラルには、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム、ケイ素などがあります。

水中に含まれるカルシウムやマグネシウムの量で決まる値を硬度といい、ミネラル含有量の低い順に軟水、中硬水、硬水と分類されます ※6。

水道水のミネラルバランスは水源や取水地により異なり、日本の水道水の約7割を占める地表水は軟水で、約3割を占める地下水は中硬水です ※3。

個人差はありますが、含まれるミネラル量やバランス、採水地などにより水の風味の違いを感じます。

ここからは、具体的に含まれている成分をみていきましょう。

ナトリウム

主に食塩として摂取するミネラルで、体内の浸透圧を調整する働きがあります。

通常の食生活で不足することは少なく、一方で摂り過ぎると、口の渇きやむくみ、高血圧などの症状が出るかもしれません。

カルシウム

体に最も多く含まれるミネラルで、骨や歯を形成する働きがあります。

カルシウムは、日本人に不足しがちなミネラルの一つです。

マグネシウムなど、さまざまなミネラル同士でお互いに影響しながら吸収されるため、食事などからバランスよく摂取することが大切です。

マグネシウム

カルシウムとともに骨や歯を形成する働きをする成分です。

補酵素として働き、体内のさまざまな代謝を助ける役目もあります。

マグネシウムが不足すると、筋肉のけいれんや、神経過敏などの症状が出る可能性があります。

カリウム

カリウムは細胞内液の浸透圧を調整して、体の水分バランスを保ちます。

過剰に摂取したナトリウムを排出する作用もあるため、塩分の摂り過ぎを調節するうえで重要です。

カリウムが不足すると、脱力感や食欲不振などの症状が出やすくなるでしょう。

『のむシリカ』はミネラル豊富な中硬水

水分補給でミネラルも同時に摂取したい方には、ナチュラルミネラルウォーターの「のむシリカ」をおすすめします。

のむシリカは、ミネラル成分が豊富で飲みやすい中硬水です。

カルシウムとマグネシウムを黄金比率でバランスよく配合するほか、体内では生成できないシリカを豊富に含んでいます。

のむシリカのミネラル含有量は次のとおりです。

カルシウム	31mg
マグネシウム	14mg
シリカ	97mg
硬度	130mg

黄金バランスのミネラル成分

カルシウムとマグネシウムは、健康的な体を維持するために欠かせないミネラルです。

カルシウムとマグネシウムは2：1の割合で摂取するとよいとされています。

のむシリカには、カルシウムとマグネシウムが黄金比率で豊富に含まれています。

希少なシリカも摂取できる

シリカは美容や健康をサポートするミネラルですが、体内では生成されません。

人が1日に消費するシリカは10～40mgといわれています。

のむシリカは1Lあたり97mgのシリカを含んでいるため、1本で必要なシリカを補えるでしょう。

飲みやすい中硬水

日本人はミネラル成分が比較的少ない軟水を飲み慣れており、欧米に多い硬水は飲みにくく感じるかもしれません。

のむシリカは硬度130mg/Lの中硬水で、飲みやすさと豊富なミネラル成分を兼ね備えています。

また、加熱してもミネラルの含有量は大きく変わらないため、料理にも適しています。

まとめ

日本の水道水は、すべての都道府県でそのまま飲料水として利用できます。

日本の水道水の水源は、約7割が川や湖などの地表水で、約3割が井戸水や伏流水の地下水です ※3。

水道水の水質は51の水質基準で厳密に管理され、随時基準の見直しが行われているため、安心して飲めるでしょう※1。

ただし、日本の水道水はミネラル成分が比較的少ない軟水です。水分とミネラルを同時に摂取したい方は、のむシリカで水分補給するのもおすすめです。

＜参考文献＞
※1 厚生労働省｜水質基準に関する省令
※2 国土交通省｜水資源に関する国際的な取組み
※3 東京都水道局｜水源・水質
※4 神奈川県ホームページ｜神奈川の水源と水利用
※5 公益社団法人 日本水道協会｜おいしい水道水ボトルウォーター
※6 西条市｜水の歴史館　硬い水と軟らかい水
※商品の情報は公式サイトを参考にしています