腎臓によい飲み物6選｜腎臓に負担をかける飲み物や栄養素についても詳しく解説！

現代では生活習慣病の増加により、健康への意識が高い傾向にあります。

日頃から食生活には気をつけているけれど、普段何気なく口にしている飲み物が落とし穴になるケースがあるかもしれません。

健康的なイメージのある飲み物でも、カリウムやたんぱく質が多く含まれていれば腎臓によくない影響を及ぼします。

今回の記事では、腎臓への負担が少なめの飲み物を紹介します。

健康診断をきっかけに食生活を見直したい方や、健康なうちから腎臓への負担を軽減したい方はぜひ参考にしてください。

なお、腎臓に関する疾患の診断を受けている方や透析患者の方は、水分量や飲み物の種類について医師に相談のうえ指示に従いましょう。

腎臓によい飲み物の共通点とは？

腎臓によい飲み物には、次の共通点があります。

• 薄味
• カフェインが少なめ

糖分や塩分を多く摂取する食生活は、腎臓に負担がかかるといわれています。

生活習慣病を予防するためにも、普段口にする飲み物は薄味を心がけましょう。

また、利尿作用があるカフェインの過剰摂取により尿量が増え、腎臓への負担が増大する恐れがあります。

次の項目では腎臓によい飲み物と、注意すべき飲み物を解説します。

濃い味よりも薄味がベスト

腎機能の働きを守るためには、濃い味付けより糖分や塩分を控えめにした薄い味付けがよいといわれています。

糖分や塩分を多く含んだ次の清涼飲料水は、腎臓に負担がかかりやすいため注意が必要です。

• ジュース
• スポーツドリンク
• 熱中症対策のドリンク

ジュースは飲みやすく味付けされているため、糖分や塩分の含有量が少量でも飲みすぎると生活習慣病を引き起こします。

腎臓には塩分を尿として体外に排出する働きがあるため、負担をかけすぎないよう減塩を意識した食生活を心がけましょう。

カフェインが少なめ

カフェインが少ない飲み物は、腎臓にやさしい飲み物といえます。

腎臓は体内に水分が十分ある状態で正常な働きをするため、利尿作用があるカフェインの過剰摂取は推奨されません。

多量にカフェインを摂取すると、体内の水分量が減り腎臓に負担をかける恐れがあります。

カフェインを多く含む飲み物は、次のとおりです。

• 玉露
• 緑茶
• コーラ
• コーヒー
• エナジードリンク

とくに日常でよく飲まれているコーヒーには、カフェインが多く含まれています。

ミルクや糖分が入った缶コーヒーは飲みやすいため、摂取量には注意しましょう。

尿の排出により体内の水分が減らないよう、こまめな水分補給も大切です。

腎臓が弱い方が制限する必要のある栄養素

腎臓の働きが弱い方は、次の栄養素を制限する必要があります。

• たんぱく質
• 塩分（ナトリウム）
• カリウム
• リン

腎臓は体内の老廃物や余分な栄養素を排出する働きがあります。

老廃物や余分な栄養素が増えすぎると、腎臓が過剰に働き負担になりやすいでしょう。

次の項目では、腎機能が低下している方が制限すべき栄養素を詳しく解説します。

たんぱく質

たんぱく質を摂りすぎると、次の老廃物が体内で増加します。

• 尿素
• クレアチン

老廃物が体内で増えれば、外に排出しようとする働きを持つ腎臓には大きな負担です。

尿素やクレアチンは腎臓でしか排出できず、体内に蓄積されると尿毒症を引き起こす可能性もあります。

腎臓の機能が低下している方は、日々の食生活でたんぱく質の摂取量をコントロールしましょう。

塩分、ナトリウム

塩分やナトリウムを摂りすぎると、腎機能の低下を早める原因となります。

塩分を体外に排出する機能を持つ腎臓は、体内の塩分濃度が過剰になることで負担が大きくなります。

腎臓への負担が続くと慢性腎臓病を引き起こし、悪化した場合は透析療法が必要です。

腎機能は年齢とともに低下するともいわれているため、普段の食生活では減塩を意識しましょう。

カリウム

通常は体に不必要なカリウムは腎臓により排出されるため、カリウムが体内に溜まることはありません。

しかし、腎機能が低下した場合、カリウムが排出されなくなり体内に溜まることで、高カリウム血症や心機能に異常を引き起こす可能性があります。

次の飲み物は、カリウムを多く含んでいます。

• 牛乳
• 野菜ジュース
• トマトジュース
• オレンジジュース

カリウムはとくに野菜や果物に多く含まれています。

健康維持のため、野菜や果物をスムージーにして毎朝取り入れている方も多くいるかもしれません。

野菜や果物はビタミンや食物繊維など多くの栄養素を含みますが、過剰摂取は避けましょう。

リン

リンは骨や歯を形成する栄養素で、食事から摂りすぎた分は腎臓により体外へ排出されます。

腎機能低下により血液中にリンが蓄積すれば、骨が弱くなったり動脈硬化を引き起こしたりする恐れがあります。

リンを多く含む飲み物の例は、次のとおりです。

• 牛乳
• 豆乳
• ココア
• 野菜ジュース、果物ジュース

リンはカルシウムが多い食品に多く含まれる傾向にあるため、牛乳やのむヨーグルトなどは摂取量に気をつけましょう。

腎臓によい飲み物6選

腎臓に負担をかけないおすすめの飲み物は、次の6種類です。

• 麦茶
• 玄米茶
• ルイボスティー
• 乳酸菌飲料
• 低リン牛乳
• 水、白湯

日常生活に取り入れやすい飲み物を中心にピックアップしました。

麦茶や玄米茶は腎臓に負担をかける栄養素が少なく、毎日の水分補給に適しています。

乳酸菌飲料や低リン牛乳は、なるべく腎臓へ負担をかけずに栄養素を摂取できる飲み物です。

次の項目では、それぞれの特徴やおすすめの理由を詳しく解説します。

麦茶

腎臓に負担が少ない麦茶は、お茶の中でおすすめの飲み物です。

麦茶はカリウムやリンの含有量が少なく、腎臓の働きを気にする方の水分補給に適しています。

穀物である大麦を原料とした麦茶はノンカフェインのため、利尿作用により体内の水分が減少する心配は不要です。

夏は汗をかきやすく、活動中や就寝中に体内の水分が外に排出されやすくなります。

麦茶なら腎臓へ負担をかけずに水分補給できるため、とくに暑い季節におすすめの飲み物です。

玄米茶

玄米茶は茶葉にお米を加えたお茶で、腎臓にやさしい飲み物として知られており、麦茶と同じくカリウムやリンの含有量が少ない点が特徴です。

ただし、玄米茶は茶葉を原料としているため、微量のカフェインが含まれています。

玉露や抹茶などに比べると、ごくわずかな量ですが、飲みすぎには気をつけましょう。

ルイボスティー

ルイボスティーはカリウムが少なく、腎臓病の食事療法中でも摂取できる特徴があります。

抗酸化物質のポリフェノールも含まれているため、美容意識が高い方にも人気のあるお茶です。

ルイボスティーはノンカフェインで、妊娠中や授乳中の女性も安心して飲める点がメリットとして挙げられます。

温めても冷やしてもおいしく飲めるルイボスティーは、季節を問わず気軽に取り入れやすい飲み物です。

乳酸菌飲料

乳酸菌飲料はカリウムやリンの含有量が少ないため、腎臓に負担をかけずに栄養を摂取できる飲み物です。

同じ乳酸菌が含まれているヨーグルトには、カリウムやリンが多く含まれています。

腸内環境の改善には、腎臓に負担が少ない乳酸菌飲料を取り入れるのも1つの方法です。

しかし、乳酸菌飲料は糖分やカロリーも高い傾向があります。

低リン牛乳

カルシウムが含まれる乳製品にはリンやカリウムが多く含まれていますが、摂取量が気になる方は低リン牛乳がおすすめです。

腎臓の負担を考え今まで牛乳を控えていた方に向けて、リンやカリウムを大幅にカットした商品が販売されています。

低リン牛乳は、グラタンやホワイトシチューなどの洋食メニューにも使用できます。

腎臓への負担を軽減してたんぱく質やカルシウムを効率よく摂取したい方は、低リン牛乳を試してみましょう。

水、白湯

水や白湯は糖分や塩分などが含まれておらず腎臓に負担をかけないため、水分補給におすすめです。

ただし、温かい飲み物を摂取しすぎると、血液の流れがよくなり利尿作用が促されます。

利尿作用が強くなれば尿の量が増えるため、腎臓の働きを増やし負担になります。

すでに腎機能が低下している方は、常温の水を摂取するとよいでしょう。

飲み物に含まれる栄養素の含有量をチェック

日常でよく取り入れられている飲み物に含まれる、栄養素の量をまとめました。

腎臓に負担となりやすい、次の栄養素をピックアップしています。

• たんぱく質
• 塩分（ナトリウム）
• カリウム
• リン

各栄養素の数値が低い麦茶と、反対に数値が高い飲み物を比較しました。

ただし、含有量は商品により異なるため、購入する際は商品パッケージの記載をチェックしてください。

飲み物に含まれる栄養素の数値を参考に、腎臓に負担の少ない食生活を整えましょう。

たんぱく質

たんぱく質が多く含まれる飲み物を比較しました※1。

飲み物の種類	たんぱく質
麦茶	0g
牛乳	3.3g
調製豆乳	3.2g
乳酸菌飲料	1.1g

たんぱく質は体に必要な栄養素ですが、摂りすぎると老廃物が増え腎機能に負担がかかりやすくなります。

牛乳や調製豆乳はたんぱく質の量が多く、1日に摂取する量は調整が必要です。

乳酸菌飲料に含まれるたんぱく質は少なめですが、糖質を多く含んでいるため飲みすぎには注意しましょう。

塩分、ナトリウム

塩分（ナトリウム）が多く含まれる飲み物を比較しました※1。

飲み物の種類	食塩相当量
麦茶	0g
トマトジュース （食塩添加）	0.3g
トマトジュース （食塩無添加）	0g
スポーツドリンク	0.1g

塩分を摂りすぎると体内の塩分濃度が過剰になり、腎臓に多くの負担がかかります。

食塩で飲みやすく味付けされたトマトジュースは、100gあたりの食塩相当量が高い傾向です。

スポーツドリンクの食塩相当量は少なめですが、運動中はのどが渇きやすいため飲みすぎてしまうデメリットがあります。

塩分は食事からの摂取が中心となるため、飲み物はできる限り塩分を控えたものを選びましょう。

カリウム

カリウムが多く含まれる飲み物を比較しました※1。

飲み物の種類	カリウム
麦茶	6mg
青汁（ケール）	2,300mg
トマトジュース （食塩無添加）	260mg
リンゴジュース （濃縮還元）	110mg
オレンジジュース （濃縮還元）	190mg

カリウムは腎臓により外へ排出されるため、摂りすぎれば腎機能の低下を招きます。

腎機能の低下によりカリウムが体内に蓄積されると、高カリウム血症や心機能に異常をきたす可能性もあります。

カリウムは果物や青菜に多く含まれており、とくに青汁は100gあたり2,300mgもの含有量です。

果物や青菜は、腎臓病の方が食事制限されやすい食品にあたります。

すでに腎臓が弱い方は、野菜や果物の飲み物は避けたほうが無難です。

リン

リンが多く含まれる飲み物を比較しました※1。

飲み物の種類	リン
麦茶	1mg
牛乳	93mg
トマトジュース （食塩無添加）	18mg
オレンジジュース （濃縮還元）	18mg
加糖コーヒー飲料	19mg

体内の余分なリンは腎臓から排出されるため、過剰摂取すれば腎臓の負担になります。

腎機能低下により血液中にリンが蓄積すれば動脈硬化を引き起こす恐れもあるため、摂取量には注意が必要です。

骨や歯を形成するのに必要なリンは、たんぱく質が多い飲み物に含まれている傾向があります。

リンを多く含む牛乳は、ココアやコーヒーに加える方も多いため飲みすぎには注意しましょう。

腎臓に負担がかかる飲み物とは？

腎臓に負担がかかる飲み物は、次の3つです。

• スポーツドリンク
• 野菜、果物ジュース
• エナジードリンク、栄養ドリンク

塩分や糖分、カフェインを多く含む飲み物は、腎臓の負担になりやすい傾向です。

野菜や果物には多量のカリウムが含まれており、腎機能が弱い方にはおすすめできません。

次の項目では、腎臓に負担がかかる飲み物を詳しく解説します。

スポーツドリンク

運動中や大量に汗をかく際の水分や塩分補給にはスポーツドリンクがよいといわれています。

スポーツドリンクは推奨されている塩分濃度0.1〜0.2％程度で作られている商品が多いため、健康な方が熱中症予防として水分や塩分補給をおこなうには適した飲み物です。

ただし、スポーツドリンクには塩分が含まれているため、腎臓に負担がかかりやすい飲み物でもあります。

さらに糖分も多く含んでいるため、日常的な飲用はおすすめできません。

日常での水分摂取は、腎臓に負担の少ない水や麦茶から補給しましょう。

野菜ジュース、果物ジュース

多くのカリウムが含まれる野菜や果物は、液状にすると体に吸収されやすくなる特徴があります。

野菜や果物を濃縮して作られているジュースは、食品で摂取するより腎臓への負担が大きい飲み物です。

とくに果汁100％のジュースは糖分も多いため、腎臓に負担がかかります。

腎臓への負担を考えるなら、果物や野菜はジュースではなく食品からの摂取を推奨します。

カフェインの多いエナジードリンク、栄養ドリンク

エナジードリンクや栄養ドリンクには、カフェインやカリウムなど腎機能に影響を及ぼす成分や栄養素が多く含まれています。

カフェインには興奮作用があり、眠気を覚ましたいときにはエナジードリンクが重宝します。

しかし、ジュース感覚で多量に飲むと、胃痛や自律神経の乱れにもつながるため注意しなければいけません。

糖分も多く飲みやすいテイストですが、日常的に過剰摂取するのは危険です。

毎日の健康ケアには『のむシリカ』もおすすめ！

健康維持のための水分補給には、ミネラル成分が豊富な「のむシリカ」がおすすめです。

のむシリカの1Lあたりに含まれるミネラル量をまとめました。

	のむシリカ	財宝	サントリー天然水
シリカ（mg）	97.0	30.5	–
カルシウム（mg）	31.0	1.8	1.0～24.0
マグネシウム（mg）	14.0	0.2	0.2～11.0
カリウム（mg）	5.7	1.3	0.4～7.0

美のミネラルと呼ばれるシリカも含まれている、のむシリカは健康維持のみでなく美容の調子も整えられます。

脱水症状になれば腎臓にも負担がかかるため、ミネラル成分を摂取できるのむシリカで適度な水分補給をおすすめします。

飲みやすい中硬水で、炊飯やスープなどの料理にも使用できるため常備しておくと便利です。

腎臓によい飲み物に関するよくある質問

腎臓によい飲み物に関するよくある質問は、次のとおりです。

次の項目では、適切な水分摂取量や腎臓病を予防するポイントを解説します。

腎臓の病気でなければ水分はいくらでも摂取してよいの？

腎臓の病気の診断を受けていない方は、1日1.2Lの飲み水を補給する必要があります※2。

尿や汗、呼吸などで排出される水分量は、1日に約2.5Lです※2。

食事から摂取できる水分や体内で作られる水は1日に約1.3Lのため、残りの1.2Lを飲み物から摂取しなければいけません※2。

入浴中や就寝中はとくに水分が排出されやすいため、入浴後と起床後はいつもより多く水分を補給しましょう。

もし腎臓病になった場合は自己流の水分補給はNG?

腎臓病の方は、脱水症状を防ぐためにこまめな水分補給が大切です。

しかし、水分摂取量は尿量や生活習慣などの個人差があるため、適切な量の見極めが難しいところです。

腎機能の低下により尿量が減少すれば摂った水分が排泄されないため、水分制限が必要なケースもあります。

さらに、腎臓病の症状により、制限する飲み物の種類は異なります。

水分摂取量や飲み物の種類は自己判断を避け、医師と相談のうえで決めましょう。

腎臓病を防ぐための食事のポイントを知りたい

腎臓病を予防するためには、食生活で減塩を意識しましょう。

日本人の食事摂取基準（2020年版）では慢性腎臓病の重症化を予防するための食塩相当量は、男女とも1日6.0g未満とされています※3。

食生活で減塩できるポイントは、次のとおりです。

• 減塩の調味料を使用する
• だしは昆布やかつお節で取る
• 加工食品やインスタント食品は控える

健康への意識が高い方も多いため、減塩された醤油や味噌などの調味料がスーパーでも販売されています。

顆粒だしには食塩が含まれているのに対して、昆布やかつお節から取った天然だしに含まれる食塩はごくわずかです。

食塩はハムやウィンナーなどの加工食品にも多く含まれているため、腎臓が弱い方はなるべく控えましょう。

腎臓病を予防する方法とは？

腎臓病を予防するためには、次の生活習慣を意識しましょう。

• 禁煙する
• 適度に運動する
• 規則正しく生活する
• 栄養バランスがとれた食事を摂る
• 過度なアルコール摂取は避ける

喫煙やアルコールの過剰摂取は、慢性腎臓病に関わりがあるといわれています。

運動不足や高カロリーな食生活は肥満のリスクがあり、老廃物の増加につながるため腎臓に負担がかかります。

腎臓病の予防には、健康的な生活習慣を身につけ生活リズムを整えることが大切です。

まとめ

本記事では腎臓によい飲み物の特徴や、水分補給に適した飲み物を解説しました。

腎臓に負担をかけない飲み物は、薄味でカフェインを含まない点が特徴です。

ジュースやコーヒー、牛乳などは腎機能に負担をかける栄養素が含まれているため摂取量のコントロールが大切です。

腎臓病を予防するために減塩や運動を積極的に取り入れ、リスクが高まる喫煙や飲酒は控えましょう。

腎臓に負担をかけないためには、こまめな水分補給が必要です。

ミネラル成分も同時に摂取できる「のむシリカ」は、手軽に水分補給できるアイテムとしておすすめです。

糖分や塩分を含まないおいしい水をお探しの方は、ぜひお試しください。

〈参考文献〉
※1　文部科学省｜日本食品標準成分表2020年版（八訂）
※2　厚生労働省｜「健康のため水を飲もう」推進運動｜ポスター「健康のため水を飲もう講座」
※3　厚生労働省｜日本人の食事摂取基準（2020年版）｜1-7 ミネラル　（1）多量ミネラル
※商品の情報は各公式サイトを参考にしております