水素水を飲んではいけない人とは？摂取する際の注意点や期待できる効果・効能を解説

「水素水」とは、水素ガスを含ませて水素濃度を高めた水であり、健康効果や美容効果が期待されて大きなブームを引き起こしました。

しかし、一般的な水道水とは異なるため、水素水を飲んではいけない人がいるのではないかと不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

水素水は水道水よりもミネラルを多く含むため、腎不全やカリウム排泄障害のある方の積極的な摂取には注意が必要です。

本記事では、水素水を飲んではいけない人の特徴や摂取する際の注意点について詳しく解説します。

水素水が与える具体的な健康効果も紹介するため、普段の水分補給に水素水を活用したいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

水素水とは？

水素水について、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

まずは水素水の概要や期待できる効果について解説します。

高濃度の水素が溶解した水

水素水とは水に水素ガスが溶け込んだ水のことです。

水素は非常に小さな分子であるため、炭酸ガスを溶け込ませた炭酸水や清涼飲料水のような泡の刺激を感じることはありません。

水素は無味無臭の気体のため、水素を溶かした水素水も同じく無味無臭で味のクセもありません。

一般的な水道水やミネラルウォーターと同じような感覚で摂取できるでしょう。

活性水素水との違い

水素は一般に、水素分子が2つ結合した状態で存在しています。一般的な水素水に含まれる水素も、分子の状態で含まれていると考えられます。

一方、活性水素水は1つのみの原子の状態で多く含まれるものです。科学常識上は存在しませんが、原子の水素を摂取できる水とされています。

どちらも同様に水素が溶け込んだ水であり、ともに抗酸化力を有している点で共通しています。

なお、還元水素水はアルカリイオン水とも呼ばれており、ろ過した浄水を電気分解してマイナス極側に生成された水で、活性水素水とはまた別のものです。

還元水素水は水素水と異なり、機能水として医療効能が認められており、胃腸機能の改善に効果が期待できる飲料です。

水素水の製造方法

水素水は、水に水素ガスを圧縮注入する方法や、酸化マグネシウムと水の化学反応で生成する方法など、さまざまな生成方法で製造されています。

市販の水素水は中性の水に水素を注入するものが多いでしょう。

性質はpH7.0前後の中性であることが多く、成分には分子状水素が含まれる点が特徴です。

水素水の効果とは？

ここからは水素水に期待されている効果と、その根拠について解説します。

水素水を取り入れてみようと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

抗酸化作用

水素水に含まれる水素には、体内で過剰になる活性酸素を中和して酸化ストレスを抑える「抗酸化作用」が期待できます。

活性酸素は私たちの体内で生成される物質であり、過剰に生成されると酸化ストレスとして細胞にダメージを与えます。

抗酸化作用により酸化ストレスを軽減できれば、細胞の保護につながり、不調の改善に役立つでしょう。※1

健康・美容効果

過剰な活性酸素による酸化ストレスは、あらゆる病気や老化の原因となります。

血管や血液の酸化を防ぐことで、動脈硬化の進展を抑え、心筋梗塞や脳卒中などを予防する効果が期待できるでしょう。

また皮膚へのダメージを軽減できれば、シワやシミといった肌トラブルの防止にも役立ちます。

血流を改善できれば、冷えや肩こりの改善、ダイエットのサポート効果も得られるでしょう。

科学的根拠は少ない

水素水にはさまざまな作用が期待されていますが、科学的根拠は依然として不十分です。

必ず病気の予防に役立つ、必ずアンチエイジング効果を発揮する、といったものではありません。

効果の保証ができないため、自身の判断での使用が重要です。

水素水を飲んではいけない人

水素水は基本的に、私たちの体に害を与えるものではありません。

しかし年齢や体調、症状などにより、摂取を避けるべき場合があるため注意が必要です。

水素水を飲んではいけないケースについて確認しましょう。

水分・ミネラル制限がある

水素水は通常の水道水よりミネラルを多く含みます。

そのため、ミネラル処理能力に支障をきたしている場合の摂取は避けた方がよいでしょう。

とくに腎不全やカリウム排泄障害がある人の、積極的な摂取は危険です。

水分やミネラルの制限を超えない範囲であれば、水素水を飲める場合もあります。水素水を飲みたい場合には、必ず医師に相談しましょう。

無酸症・低酸症

水素水には胃酸の分泌を抑える効果があります。

そのため、すでに胃酸の分泌能力が低下している人が水素水を飲むと、胃酸の分泌量が減少して症状が悪化する可能性があるでしょう。

胃酸の分泌量が不足すると、胃もたれや食欲不振を生じます。分泌量が減りすぎると栄養素の吸収率が落ちるほか、細菌感染のリスクも高まるでしょう。

胃酸の分泌能力に問題がある場合には、水素水の摂取を避けましょう。

乳幼児

乳幼児に対する水素水のリスクについてはまだ十分に確認されておらず、科学的に詳しい調査結果が出ていません。

とくに乳児の内臓は成長途中であり、ミネラルの処理能力も未熟です。

水素水のように安全性が詳しく保証されていないものや、ミネラルが多いものの使用は避けましょう。

水素水を飲む際の注意点

水素水を飲む際には、いくつかの注意点があります。

安全に水素水を飲むためにも、事前に確認しておきましょう。

薬の服用は避ける

水素水で薬を飲むと、成分が変化して本来の薬効が期待できなくなる可能性があります。

また薬の効く時間帯が本来の想定からずれてしまい、薬の効き目が早く抜けたり、長引いたりする可能性も考えられます。

薬の効果や作用時間を変えないためにも、薬の服用は加工されていない水でおこないましょう。

一度に飲み切る

水素水は、時間の経過とともに水素が抜けていく性質があります。

とくに開封後は水素の抜けが早い傾向にあるようです。

水素水の開封後は何度かに分けて飲むのではなく、一度に飲み切ることで十分に水素を摂取できるでしょう。

ウォーターサーバーで自作する際は、飲むタイミングで新しい水素水を作成するのがポイントです。

ペットボトルでの水素水を購入する場合には、一度に飲み切れる小さいサイズを選ぶことをおすすめします。

過剰摂取しない

水素水の飲み過ぎにも注意が必要です。

水素水から摂取できる水素には、活性酸素と結びついて水分に変化する性質があります。

そのため水素水を飲み過ぎると水分の発生量が増え、トイレが近くなる可能性があるでしょう。

すべての水分補給を水素水でおこなうような、極端なやり方は避けましょう。

品質が高い商品を選ぶ

良質な水素水を選ぶことも重要です。水素水を選ぶ際には、水素の濃度が高いものや、水素水の保管に適した容器に入ったものがおすすめです。

水素水の濃度（溶存水素濃度）の単位は主にppmです。多くの水素水は水素が抜けることを考慮し、1気圧での水素飽和濃度の約1.6ppmよりも低い、約0.8～1.2ppmで作られています。より濃度の高いものを選びましょう。

また、効率的に水素水を摂取するためには、アルミパウチの容器に入ったものを選ぶことをおすすめします。

飲み口のキャップが小さいため水素の減少を抑えやすく、また手で押し潰せる形状のため、空気に触れないまま水素水を残さず摂取できるでしょう。

不安な場合は医師に相談する

水素水は効能に科学的根拠がなく、また摂取を継続した場合の安全性も十分に確認されていません。

摂取を不安に感じる場合は、事前に医療機関で相談するとよいでしょう。

とくに妊娠中や授乳中、胃腸や腎機能に問題のある方、基礎疾患のある方などは、事故判断での水素水の摂取を避けるべきです。

必ず担当医に相談のうえ、許可が取れてから飲むようにしましょう。

健康と美容のサポートに『のむシリカ』もおすすめ

飲み水で健康や美容をサポートしたい場合には、「のむシリカ」がおすすめです。

のむシリカの特徴について詳しく解説しましょう。

美のミネラル「シリカ」が豊富

のむシリカにはカルシウムやマグネシウムに加え、美のミネラルとして知られる「シリカ」が含まれています。

のむシリカを含めたナチュラルミネラルウォーターのミネラル含有量を比較してみましょう。

【ナチュラルミネラルウォーター100mLあたりのミネラル含有量】

	財寶	シリカシリカ	のむシリカ
カルシウム	0.18mg	0.76mg	3.1mg
マグネシウム	0.02mg	0.21mg	1.4mg
カリウム	0.13mg	0.31mg	0.57mg
シリカ	3.05mg	7.2mg	9.7mg

のむシリカはカルシウムやマグネシウムに加え、シリカの含有量も多めであることがわかります。

シリカはコラーゲンやエラスチンと相性のよいミネラルです。加齢とともに体内量が減少するため、のむシリカのような飲料水から効率的に摂取しましょう。

飲みやすい中硬水

のむシリカは硬度130mg/Lの中硬水であり、ミネラル含有量とまろやかな味わいを両立した希少な水です。

常温でも苦みが少なく飲みやすいことに加え、水素水のような開封後の成分の変化も起こりません。

アイスでもホットでも変わらないおいしさでミネラル補給ができる、のむシリカで健康と美容をサポートしましょう。

水素水を飲んではいけない人に関するよくある質問

ここからは水素水を飲んではいけない人に関する質問のなかから、よく寄せられるものについて詳しく解説します。

水素水の注意事項やリスクについて知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

水素水を飲むと下痢になるのはなぜ？

水素水に含まれる水素は、活性酸素と結びつき水を生成する性質があります。

酸化ストレスの軽減に役立つ水素水ですが、飲み過ぎると水分量が増えすぎて、トイレが近くなったり、お腹が緩くなったりする可能性もあるでしょう。

水素水の飲み過ぎや一気飲みを避けることで、多尿や下痢のリスクを下げられるでしょう。

水素水ブームが無くなった理由は？

水素水ブームの衰退は、需要の減少が原因です。

水素水はダイエット効果や生活習慣病予防効果、美容効果などさまざまなメリットがあるとされていましたが、いずれも十分な科学的根拠がないことが明らかとなりました。

そのため購入者が減少し、販売量の縮小につながったのでしょう。

現在もこれらの効果に対する有力な根拠は示されていないままです。水素水は自身の判断での使用を心掛けましょう。

妊婦・授乳中に飲んでもよい？

妊娠中や授乳中の方は、水素水の摂取を避けた方がよいとされています。

妊娠中や授乳中に水素水を飲んだ場合の安全性が十分に進んでいないことが理由として挙げられます。

もし摂取を希望する場合、事前に医師に相談しましょう。

まとめ

水素水は体内で過剰に発生した活性酸素の働きを抑え、酸化ストレスを減らす抗酸化効果が期待されています。

一方、ミネラル制限のある人や、胃酸の分泌量が少ない人、乳児の摂取には適さない点に注意が必要です。

また、水素水のダイエット効果や美肌効果には科学的根拠が存在せず、確実な効果を得られるものではない点にも注意すべきでしょう。

健康と美容の調子が気になる人には、のむシリカの活用もおすすめです。

常温でも飲みやすく、豊富なミネラルが摂取できるため、ぜひ毎日の水分補給に役立ててみてください。

＜参考文献＞
※1東京大学医科学研究所｜新たな「酸化ストレス・センサー」分子MTK1の同定 －活性酸素が細胞死や炎症を誘導するメカニズムの解明－