水道水のトリハロメタンは沸騰で除去できる！正しい煮沸方法や飲む際の注意点を解説

トリハロメタンや不純物が含まれている水道水をおいしく飲むためには、沸騰させる方法が有効です。

水道水は味やにおいが気になるほか、健康に影響を及ぼすといわれており、毎日の飲用に対する不安の声もあります。

トリハロメタンは正しく煮沸すれば除去できますが、方法を間違えると有害物質が増えるかもしれません。

今回の記事では、トリハロメタンを沸騰で除去する手順や、飲む際の注意点を解説します。

水道水特有のにおいが気になる方や、手軽においしい水を飲みたい方は、ぜひ参考にしてください。

水道水に含まれるトリハロメタンとは

水道水にはトリハロメタンや残留塩素が含まれているため、飲用に抵抗がある方もいるでしょう。

トリハロメタンが水道水に含まれる原因や、水道水の安全性について解説します。

水道水の成分と残留塩素が反応してできる化学物質

トリハロメタンとは、水道水の原水に含まれる有機物と、消毒用の塩素が反応して生成された化学物質です。

水道水に含まれるトリハロメタンとは、おもに次の物質です。

• クロロホルム
• ブロモホルム
• ブロモジクロロメタン
• ジブロモクロロメタン

上記の4つを総称して、総トリハロメタンと呼ばれています。

IARC（国際がん研究所）では、クロロホルムとブロモジクロロメタンを「ヒトの発がん性の可能性あり」と分類しています。

ただし、動物を用いた発がん性試験のみを実施した結果であり、人体への影響は不明です。

トリハロメタンを含む水道水の安全性

日本の水道水は、水道法による厳格な基準で水質管理されているため、一定の安全性が確保されています。

水道法の水質基準において定められた総トリハロメタンの上限量は、1Lあたり0.1mg以下です※1。

水道水には、毒性評価により健康に影響が現れない水質基準値が設定されています。

近年、トリハロメタンの検出状況は基準値の10％未満が大半を占めており、万が一超過した場合には浄水されます※2。

水道法では、規定された水質基準に適合しているかどうかを水道事業者が検査しなければなりません。

総トリハロメタンをはじめ、有毒物質や残留塩素、においの許容範囲なども水道法により管理されています。

水道水からトリハロメタンを除去するメリット

水道水に含まれるトリハロメタンや不純物の量は、水道法により厳格に管理されています。

しかし、嗅覚が敏感な方は、不純物特有のにおいを感じやすいのも事実です。

次の項目では、水道水からトリハロメタンを除去するメリットを詳しく解説します。

飲み物がおいしくなる

水道水からトリハロメタンを除去すれば、お茶やコーヒーがおいしく飲めます。

微量の不純物が含まれる水道水からは、独特のにおいを感じるときがあるかもしれません。

一般的に、夏場は水温が高くなるため、水道水のトリハロメタン濃度は上昇しやすい傾向です。

また、水温が高くなれば、消毒用の塩素によるカルキ臭も感じやすくなるでしょう。

不純物を除去すればにおいが軽減され、飲み物や料理の風味に影響します。

カルキ臭が気になる方は、トリハロメタン除去してください。

赤ちゃんにも安心

日本の水道水の多くがミネラルの少ない軟水に分類されているため、赤ちゃんも飲用できます。

ただし、赤ちゃんは器官が未熟で、水道水に含まれる残留塩素や不純物が身体に負担をかけないとはいえません。

WHOのガイドラインによると、赤ちゃんに安全にミルクを与えるためには、沸騰させた水を70℃以上まで冷ました調乳が推奨されています※3。

水道水に含まれる残留塩素やトリハロメタンは、沸騰させれば除去が可能です。

日本の水道水は厳しい水質基準を満たしていますが、赤ちゃんへ与えるのに抵抗がある方は沸騰させてから使用しましょう。

水道水からトリハロメタンを除去する方法

煮沸や浄水器を使用すれば、水道水に含まれるトリハロメタンを除去できます。

ただし、手順を間違えるとトリハロメタンを増やす事態になりかねません。

ここでは、正しい方法で不純物を除去できるよう、簡単な手順と注意点をあわせて解説します。

10分以上沸騰させる

水道水を10分以上沸騰させ続ければ、トリハロメタンや残留塩素の除去が可能です※4。

トリハロメタンは加熱による温度上昇で増加する特徴があり、5分程度で沸騰をやめると、加熱前よりもトリハロメタンが増える可能性があります。※4。

電気ポットで沸騰させる場合は、沸騰を数回繰り返して除去しましょう。

浄水器を使用する

トリハロメタンの除去には、活性炭フィルター入りの浄水器がおすすめです。

炭の表面には目に見えない小さな隙間があり、水中の不純物を吸着する働きがあります。

浄水器に取り付けた活性炭フィルターは、トリハロメタンや残留塩素を吸着させて、水中から取り除きます。

ただし、活性炭の吸着量には限界があるため、定期的に交換しなければ一度吸着されたトリハロメタンが水中に流れ出るかもしれません。

活性炭入りの浄水器を使用する際は、フィルターの交換時期を把握して適切に取り扱いましょう。

煮沸した水道水を飲む際の注意点

煮沸した水道水を飲む際には、いくつかの注意すべきポイントがあります。

水道水のさまざまな不純物を除去する煮沸にはデメリットもあるため、注意が必要です。

早めに飲みきる

煮沸して残留塩素が除去された水道水は、長期間保存せずなるべく早めに飲みきりましょう。

カルキ臭の原因になる塩素には殺菌効果があるため、煮沸により除去されれば雑菌が繁殖しやすい状態になります。

菌の増殖を抑えるためには、煮沸後の水道水を早めに清潔な容器へ移して冷蔵庫で保管してください。

煮沸してから時間が立ち過ぎたときは飲用を控え、洗濯や草木の水やりなどに使用しましょう。

沸騰させても不純物を完全に除去できるわけではない

煮沸させればトリハロメタンや残留塩素を除去できますが、すべての不純物や菌を除去するわけではありません。

水道水は、河川から採水した水を浄水施設や塩素などで浄化して家庭に届けられています。

そのため、腐食剤や農薬など、沸騰では除去できない有機化合物が含まれている可能性もゼロではありません。

また、古い水道管から溶け出た鉄や鉛、亜鉛などの金属類は煮沸しても除去が難しく、浄水器でろ過する必要があります。

多くの不純物を除去したいなら、ミネラルウォーターやウォーターサーバーを導入しましょう。

水道水をおいしく飲む方法

水道水をおいしく飲むためには、煮沸や浄水器の使用以外にもいくつか方法があります。

カルキ臭や不純物が気になる方に向けて、簡単に実践できる方法をお伝えします。

冷やす

水道水を冷やしてから飲むと、不純物や塩素のにおいが軽減されます。

飲み水をおいしいと感じる温度は、体温よりも20～25℃低い場合であるといわれています※5。

体温が36℃なら、水道水を11～16℃まで冷やせばおいしく飲めるでしょう。

なお、冷たい飲み物は口内温度を低下させるため、味覚が鈍感になり雑味を感じにくくなります。

水道水を手軽においしく飲みたい方は、冷蔵庫に入れるか、氷を入れて冷やしましょう。

レモン汁を入れる

レモン果汁には、残留塩素特有のカルキ臭を軽減する作用があります。

柑橘系に含まれるビタミンCは、塩素に反応して分解する働きがあるためです。

コップ一杯の水道水に適量の果汁またはレモンスライスを浮かべると、カルキ抜きができます。

柑橘系のさわやかな風味もプラスされるため、清涼感が欲しいときにもおすすめの飲み方です。

木炭を入れる

塩素やトリハロメタンの除去には、不純物をろ過する木炭をおすすめします。

木炭の表面には目に見えないミクロの隙間が無数にあり、不純物を吸着して除去するのに効果的です。

水をおいしくする木炭は、飲料水のみでなく炊飯にも使用できます。

木炭を使用する際は、たわしで表面の汚れを落としたのち、水を入れた鍋で煮沸消毒してください。

煮沸後に粗熱を取り、水道水に数時間浸けておけば、浄水器と同様の効果が期待できます。

木炭に含まれるマグネシウムやカリウムなども水に溶けだすため、口あたりがまろやかになる点もメリットです。

おいしい水を手軽に飲みたいなら『のむシリカ』がおすすめ！

宮崎県の霧島連山で採水された「のむシリカ」は、加熱により殺菌されたナチュラルミネラルウォーターです。

防腐剤や保存料を使用していないため、手軽においしい水を飲めます。

次の項目では、のむシリカの特徴やメリットを解説します。

常温でもおいしく飲める

硬度130mg/Lで中硬水に分類されるのむシリカは、常温でもおいしく飲める点が特徴です。

日本では、水の硬度が次のとおりに分類されています※6。

分類	軟水	中硬水	硬水
硬度	100mg/L未満	100～300mg/L	300mg/L～

日本の水道水の多くは軟水です。

硬度が高いほどカルシウムとマグネシウムの含有量が増え、硬水になるとミネラル独特の苦みを感じる方も多いかもしれません。

のむシリカはミネラル量と飲みやすさのバランスがよく、常温でも飲みやすい中硬水に分類されています。

防腐剤や保存料を使用しておらず、スッキリとした飲み口で継続しやすい点がメリットです。

シリカをはじめ体に必要なミネラルが補給できる

宮崎県の霧島連山で採水されたのむシリカは、水分とミネラルを手軽に補給できるナチュラルミネラルウォーターです。

体の構成に必要なミネラルの一種である「シリカ」成分も豊富で、毎日の健康をサポートします。

	のむシリカ	日田天領水	霧島の天然シリカ水
カルシウム	31.0mg	8.0mg	12.0mg
マグネシウム	14.0mg	2.0mg	2.7mg
カリウム	5.7mg	9.0mg	5.6mg
シリカ	97.0mg	約90.0mg	85.0mg

ミネラルを効率よく取り入れるためには、バランスのよい摂取が重要です。

カルシウムとマグネシウムは、2：1の比率で摂取すると効率よく吸収されるといわれています。

のむシリカのカルシウムとマグネシウムは2：1に近い比率で含まれているため、理想のバランスで摂取できるでしょう。

加熱してもミネラル量は大きく変わらないため、常温はもちろん、温めて白湯や料理にも使用できます。

まとめ

本記事では、水道水のトリハロメタンを沸騰で除去する方法や、飲む際の注意点を解説しました。

日本の水道水は水道法により管理されており、トリハロメタンが含まれていても健康への影響はありません。

ただし、トリハロメタン濃度を抑えるための消毒用塩素はカルキ臭を感じやすく、そのまま飲むのに抵抗がある方も多いでしょう。

トリハロメタンや残留塩素は、沸騰させるか活性炭フィルター入りの浄水器を使用すれば除去できます。

なお、手軽においしい水を飲みたい方には、加熱殺菌されたナチュラルミネラルウォーターののむシリカがおすすめです。

豊富なミネラルが含まれる中硬水で、常温でも飲みやすく継続のしやすさが魅力です。

水道水に抵抗がある方や、嗅覚が敏感でカルキ臭が苦手な方は、ぜひ試してみてください。

＜参考文献＞
※1　環境省｜水質基準項目と基準値（51項目） | 水質基準項目と基準値（51項目）
※2　内閣府｜食品安全委員会｜水道水の消毒のための塩素について
※3　世界保健機関/国連食糧農業機関｜乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドライン
※4　三重県｜5．知っておくと便利な水道まめ知識
※5　千葉県｜水のなるほど豆知識｜その1「水道水」をよりおいしく飲む方法は？
※6　富山県｜ミネラルウォーター入門
※商品の情報は公式サイトを参考にしています。