長期保存水は何が違う？なぜ腐らない？備蓄水の必要量や選び方やおすすめ商品を解説

災害時や非常時に備えて、「長期保存水」を用意している方は多いでしょう。

いつ災害が起こるか分からないため、普段から水の備蓄はとても大切で、数年保存できる長期保存水は、万が一のときの備えとして役立ちます。

本記事では、長期保存水の特徴やメリットに加え、適切な選び方やおすすめ商品についても詳しく解説します。

長期保存水の必要性や選び方について知りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

長期保存水とは？

長期保存水は、非常時に備えて保存できる飲料水で、保存期間が通常の飲料水よりも長い点が特徴です。

普段から備えておけば、地震や洪水などの自然災害で断水が起きた際に、役立つでしょう。

ここからは、長期保存水の特徴について解説します。

賞味期限が5～10年

通常の水の賞味期限は、一般的に数年程度ですが、長期保存水は、5〜10年程度持つように作られています※1。

長期保存水は、ペットボトル容器に厚みをもたせたり、段ボールに切り込みを入れず外気に触れないようにしたりして、長期間の保存を可能にしている飲料水です。

水質劣化による健康被害のリスクが低く、災害時に役立つため、備蓄しておきましょう。

備蓄水の必要量

普段の生活で使う水は、飲用や調理に使用する「飲料水」と、トイレや洗い物、掃除など生活全般に使用する「生活用水」に分けられます。

飲料水は、生命を維持するために不可欠で、1日一人あたりの必要量は、約3Lですが※2、3Lのうち、約1Lは直接飲む水から摂取し、残りは食べ物からの摂取が理想的です。

備蓄水の必要量は、一人あたり3日分で9Lが推奨されています※2。

一方、生活用水の必要量に関しては基準が設けられていませんが、災害時には生活用水が欠かせないため、なるべく多くの量を用意しておく方がよいでしょう。

とくにトイレなど衛生面の確保は、感染症を予防する観点からも重要です。

長期保存水は、家族の人数や必要な期間、災害の規模などを考慮して、適切な量を備蓄するようにしてください。

長期保存水は体に悪い？

長期保存水は、賞味期限が約5〜10年と長いため、体に悪いものが入っていないか気になる方もいるでしょう。

ここでは、長期保存水が体に悪くない理由と通常の水との違いについて解説します。

体に悪くない理由

適切に保存された長期保存水が、健康に害を及ぼすことはありません。

長期保存水の原材料は、通常のミネラルウォーターと同じで、保存料は含まれておらず、ナチュラルウォーターやナチュラルミネラルウォーターであれば、人工的にミネラルが添加されていないため、安心して摂取できます。

より安全性の高い長期保存水を求める方は、水の処理方法やメーカーの管理体制などを比較して選ぶとよいでしょう。

通常の水との違い

通常の水と長期保存水は、容器や価格に違いがあります。

ミネラルウォーターや長期保存水の多くは、厳しい基準をクリアした品質の高い水です。

一般的に通常のミネラルウォーターよりも長期保存水の方が、厚みのあるペットボトル容器を使用しています。

ペットボトル容器の素材は、気体を通す性質があるため、容器が薄いと水分が蒸発して計量法に触れたり、外気の臭いが移ったりする問題が発生しやすいでしょう。

薄い素材のペットボトルに充填する通常のミネラルウォーターは、それらのリスクがあるため、賞味期限が短めに設定されています。

中身は同じミネラルウォーター類で、容器を変えることで通常用と非常用に区別して販売している商品もあります。

また、長期保存水は、密閉性が高い容器を使用しているため、一般的に通常のミネラルウォーターより価格が高めです。

長期保存水の選び方

長期保存水を選ぶ際は、「保存期間」「飲みやすさ」「サイズ」をチェックしましょう。

それぞれについて詳しく解説します。

保存期間

長期保存水の賞味期限は、通常5〜10年程度ですが、味やメーカーにこだわりがない場合は、10年近く保存できる商品を選ぶとよいでしょう。

より長く保存が可能な商品は、頻繁に交換したり、度々賞味期限を気にしたりする必要がありません。

賞味期限が短めの長期保存水を備蓄するときは、ローリングストックを取り入れるのも一つの方法です。

ローリングストックとは、普段使いのために多めに買い置きしておき、賞味期限を考慮して古いものから順番に使い、新しいものを補充していくやり方です。

ローリングストックは、コストやスペースを節約できるのみでなく、常に一定量が備蓄されているため、効率的な方法といえるでしょう。

飲みやすさ

長期保存水を選ぶ際には、自身の好みにあった水を選ぶことが大切です。

水は無味無臭といわれていますが、種類により飲みやすさや後味が異なります。

たとえば、硬度の高いミネラルウォーターはクセがあり、苦みを感じる方もいます。日本人は軟水に慣れているため、硬度100mg/L以下程度の商品がおすすめです。

国内清涼飲料メーカーの長期保存水であれば、親しみのある味わいで、ストレスなく飲めるでしょう。

スーパーをはじめ多くの店舗で取り扱っており、手軽に補充できる点もメリットです。

また、災害時は食料が限られる可能性があるため、日常よりも栄養が不足しやすくなります。長期保存水は、ミネラルが豊富な商品を選んでみてください。

ミネラル含有量の多い水は、カルシウムやマグネシウム、カリウムなどを含んでおり、ミネラル成分が手軽に補給できるでしょう。

サイズ

長期保存水は、一般的に500mlと2Lの容器で販売されていますが、それぞれにメリットとデメリットがあるため、バランスよく備蓄しておくとよいでしょう。

500mlの商品は、容器が小さいため持ち運びがしやすく、災害時にはコップを使わずに直接飲めて便利です。また、早く飲み切れるため、衛生的な点もメリットといえます。

ただし、大容量のものと比べると価格が高く、長期的にはコストがかさむでしょう。

2Lの商品は、重いため持ち運びが不便ですが、500mlの商品よりもコストが抑えられます。

災害時は、想像以上の水が必要となるかもしれません。500mlでは不足する可能性もあるでしょう。長期保存水を購入する際には、メリットとデメリットを考えて、購入するサイズを検討してください。

長期保存水のおすすめ3選

ここでは、長期保存水の中で、とくにおすすめの3つの商品を紹介します。

安全性や品質、保存期間などに注目し、選りすぐりの商品をピックアップしました。

富士ミネラルウォーター 非常用5年保存水

「富士ミネラルウォーター 非常用5年保存水」は、富士山のふもとで採水された硬度38mg/Lの弱アルカリ性の保存水です。

超高温で殺菌処理されており、無味無臭で軽やかな口あたりが特徴で、エコなラベルレスボトルを選べば、災害時のゴミ削減にも役立ちます。

ただし、保存期間が5年と短めのため、定期的な買い替えが必要です。

普段から水を多く使う方であれば、ローリングストックを取り入れ、使用した分のみ補充しておくとよいでしょう。

価格は2Lの6本入りが2,130円（税込）、1.5Lの8本入りが2,410円（税込）、500mlの24本入りが4,400円（税込）です。

アコール 10年保存水

「アコール 10年保存水」は、高知県室戸沖から汲み上げた海洋深層水を使用した硬度0mgの保存水です。

ミネラル成分や有機物、バクテリアなどを最大限取り除いているため、薬を服用するときや赤ちゃんのミルクを作る際にも、安心して使用できます。

10年間保存可能で、買い替える手間を減らせる点が魅力です。

まろやかで雑味が少なく、おいしく飲める点もメリットといえます。災害時のみでなく、普段の水分補給から調理までさまざまなシーンで役立つでしょう。

価格は、1.8Lの6本入りが2,660円（税込）、1.8Lの12本入りが3,860円（税込）、400mlの24本入りが2,740円（税込）、400mlの48本入りが5,280円（税込）です。

ユニーク総合防災 DSW Premium 12YEARS

「ユニーク総合防災 DSW Premium 12YEARS」は、室戸岬沖で汲み上げた海洋深層水を使用している保存水です。

第1回日本災害食大賞において、機能性部門で優秀賞を受賞している優れた商品で、独自の汲み上げ技術で採水するなど、高度な製造方法を取り入れ、国産の耐熱ペットボトル容器や強化段ボールを使用するなど、徹底した品質管理がおこなわれています。

保存期間が12年と非常に長いため、度々の交換が面倒な方に最適な商品です。

硬度15mg/Lで味わいは雑味が臭みもなく、ほんのり甘くて飲みやすいため、おいしさと保存期間の両方を求める方におすすめです。

価格は、2Lの6本入りが3,108円（税込）、500mlが24本入りの6,216円（税込）です。

備蓄にも最適な『のむシリカ』で美容と健康を維持

非常時の備蓄にも便利で、普段から美容や健康を気にしている方におすすめなのが、ミネラル豊富なナチュラルミネラルウォーター『のむシリカ』です。

のむシリカには、体に必要なシリカをはじめとするミネラルが豊富に含まれているため、毎日の水分補給に適しています。

また、飲みやすい中硬水で飲用や調理にも使用でき、沸騰させてもミネラル量が大きく変わらない点もメリットです。

徹底した品質管理により、未開封であれば約2年間保存できるため、美容と健康をサポートする備蓄水として、ぜひのむシリカを試してみてください。

豊富なミネラルが美容と健康をサポート

のむシリカには、複数のミネラルが含まれていますが、なかでも注目すべき成分がシリカです。

シリカは体内では作り出せない希少ミネラルで、美容や健康によい影響を与えるといわれています。

また、シリカのほかにも、カルシウムやマグネシウム、カリウムなどのミネラルもバランスよく含まれている点が特徴です。

のむシリカの1L中に含まれる、ミネラル成分量をまとめました。

ミネラル成分	成分量
シリカ	97mg
カルシウム	31mg
マグネシウム	14mg
カリウム	5.7mg
炭酸水素イオン	170mg
サルフェート	30mg
バナジウム	34μg

カルシウムとマグネシウムの理想的なバランスは、2：1といわれています。のむシリカには、1Lあたりカルシウムが31mg、マグネシウムが14mg含まれており、体に必要なミネラルが、黄金比率で摂取できるでしょう。

のむシリカでさまざまなミネラルをバランスよく補給して、美容や健康をサポートしてください。

毎日の水分補給にもおすすめ

のむシリカは、飲みやすさとミネラルバランスが優れた中硬水です。

スッキリとした味わいが特徴で、常温でも飲みやすいため、毎日の水分補給、備蓄用どちらにもよいでしょう。

賞味期限は約2年間

のむシリカは、霧島連山のふもとで汲んだ天然水を130℃で10秒間温めて殺菌し、UVやクリーンエアで殺菌したボトルに無菌充填システムを使用するなど、厳格な品質管理により、ボトリングしています。

のむシリカは、未開封で約2年間保存可能ですが、品質と安全性を保つために、直射日光や高温の環境を避け、涼しい場所で保管しましょう。

適切に保管されている限り、賞味期限が少し過ぎてもおいしく飲めますが、なるべく早く消費するように心がけましょう。

長期保存水に関するよくある質問

長期保存水を購入するか迷っている方に向けて、よくある質問をまとめました。

長期保存水の購入を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

正しい保存方法は？

長期保存水を備蓄する際は、ラベルに記載されている保存方法に従い保管しましょう。

直射日光や高温の場所で保存すると、風味が損なわれるリスクがあるため、日光の当たらない涼しい場所に保管して、品質を保つことが大切です。

また、香りが強い場所に保管すると、においが移る可能性があるため気を付けてください。

未開封で正しく保管した長期保存水は、常温で賞味期限まで保存できますが、開封後は日持ちしないため冷蔵庫に移し、早めに飲み切るようにしましょう。

保存期間が過ぎた場合は？

長期保存水が未開封の状態であれば、風味はやや落ちますが、賞味期限が少し過ぎていても飲むことができます。

国産のミネラルウォーターは殺菌処理などがなされているため、品質劣化が起こりにくいといわれています。

ガラス瓶入り（紙栓付きは除く）やポリエチレン容器入りのミネラルウォーターでは、賞味期限の記載を省略することも可能とされているほどです。

ペットボトルの水の賞味期限は、記載された容量を保証できる期限といえ、適切な環境で保存していれば期限を過ぎても一律で飲めなくなるわけではありません。

ただし長期間放置すると内部に空気が入ったり、保管場所のにおいがついたりする恐れがあるため、なるべく期限内に消費するように心がけましょう。

また開封済みの場合は、飲用しないようにしてください。水としては使用できるため、炊事や植物の水やりなど、生活用水として使うとよいでしょう。

水道水は備蓄できる？

水道水は塩素の働きにより雑菌の繁殖が抑えられることから、室温で約3日間、冷蔵庫で約10日間保存可能といわれています※3。

ただし浄水器を通した水や白湯は塩素の効果が薄れるため、保存には適していません。

人間は1日に一人あたり3Lの飲料水が必要であり、災害時には家族の人数分の水を最低3日分は備蓄する必要があります※2。

水道水を備蓄する際は、清潔なペットボトルや水筒などに水道水を入れて、中に空気が残らないように蓋を確実に閉めてください。

ペットボトルは、ジュースやお茶などが入ったボトルはにおいが付きやすいため、ミネラルウォーターのボトルの使用がおすすめです。

また保存した水道水を飲む際には、雑菌が入らないようにコップに注いでから飲むようにしましょう。

まとめ

長期保存水は保存期間が通常の飲料水よりも長いため、災害時のための備蓄に最適です。

原材料は通常の水と同じであり、健康面からも安心して飲める点も魅力といえます。

とくに美容と健康をサポートする、のむシリカは備蓄にも最適なナチュラルミネラルウォーターとしておすすめです。

長期保存水は災害時や非常時に限らず、日常生活でも役立つ備えとなります。

水は人間が生きていくために欠かせないため、長期保存水やミネラル豊富なのむシリカを取り入れて、万が一に備えましょう。

〈参考文献〉
※1　農林水産省｜防災備蓄用の水は賞味期限が切れたら使用できなくなりますか。
※2　農林水産省｜大事な水、どうやって備えますか？
※3　警視庁｜水道水、意外と保存が可能です