関平鉱泉の効能は？「関平鉱泉水」と「のむシリカ」のミネラル含有量を比較

水分摂取は、体重の6割程度を占める水を補うために欠かせません。毎日飲むからこそ、よりおいしく、必要な栄養素が含まれる水を取り入れたいと思う方もいるのではないでしょうか。

関平鉱泉水とは、鹿児島県霧島市の関平温泉の鉱泉水です。

地下深くから湧き出る天然の温泉水をベースにしたペットボトル飲料で、身体を構成する成分のシリカが豊富に含まれています。身体に必要なミネラル成分の摂取が手軽に楽しめると通販サイトで人気の商品です。

本記事では、関平鉱泉水の効能や特徴を解説し、関平鉱泉水と、話題のナチュラルミネラルウォーターのむシリカの成分を比較します。

ミネラルを取り入れた水分を補給して、イキイキとした毎日を送りたい方はぜひ参考にしてみてください。

関平鉱泉（せきひらこうせん）とは？

関平鉱泉は、1832年に鹿児島県霧島市で原田丑太郎氏により発見された源泉です。

関平鉱泉水は、霧島山麓の大自然の産物で、切り傷や湿疹などによいといわれ、発見以来、地元住民に飲み継がれてきました。

鉱泉水とは、農林水産省が定めるミネラルウォーターの品質表示ガイドラインで表示が義務づけられた原水の一つです※1。原水の種類は次のとおりです。

原水の種類	特徴
浅井戸水	10m程度の深さまでの浅井戸からポンプなどで取水した地下水
深井戸水	30m以上の深さの深井戸からポンプなどで取水した地下水
湧水	自噴している地下水すべて（被圧地下水の区分によらない）
鉱泉水	水温が25℃未満、かつ、溶存鉱物質などにより特徴づけられる自噴する地下水
温泉水	水温が25℃以上の自噴する地下水、または、温泉法第2条に規定される溶存鉱物質などにより特徴づけられる地下水のうち飲用に適するもの
伏流水	上下を不透水槽にはさまれた透水層が河川と交わるさいに透水層内に生じる流水
鉱水	存鉱物質などにより特徴づけられるポンプなどで取水した地下水

鉱泉水に分類される関平鉱泉水の特徴は、次のとおりです。

• 霧島山麓にある関平鉱泉所
• 関平鉱泉水は温泉水

それぞれについて詳しく解説します。

霧島山麓にある関平鉱泉所

関平鉱泉水を採取している関平鉱泉所があるのは、日本最初の国立公園である霧島山麓の大自然の中です。

公園内には、韓国岳や高千穂峰などの火山群が連なり、噴気孔硫気孔や温泉、火口湖があります。

関平鉱泉所の年間雨量は、約4,500mmと全国でもトップクラスです。豊富に降り注ぐ雨水が、約200年枯れることなく関平鉱泉水を生み出します。

関平鉱泉水は温泉水

関平鉱泉水は、ミネラルウォーターの品質表示ガイドライン上で鉱泉水に分類されます。一方で、温泉法の定義では、地熱により温められた地下水が湧き出た温泉水です。

関平鉱泉水は、次の過程を経て湧き出しています。

1. 霧島山に雨が降り注ぐ
2. 長い年月をかけてろ過され、ミネラルを吸収しながら地下水になる
3. 地下水が火山の熱源に接して加熱され、温泉水となり湧出する

関平鉱泉水の製造工程

関平鉱泉水は、自然保護と水源涵養の目的で、国と鹿児島県霧島市により源泉の周辺105haが管理されています。

また、霧島市による採取と製造、保健所の指導のもと衛生管理、品質管理を徹底しています。

源泉は一度のポンプアップのあと、下り坂に沿いパイプラインを流れ水処理工場に届くため、外気に触れることはありません。

水処理工場の約20m上には循環方式のタンクがあり、温泉用とボトリング用に分けられます。

湧出日量50tの内訳は、次のとおりです。

• 温泉用（関平温泉）：15t
• ボトリング用（関平鉱泉水）：35t

水処理工場では、高熱処理以外に手を加えることなくボトリングされるため、自然の味わいそのままを楽しめます。

関平鉱泉水の原水である温泉水とは？

温泉水とは、古くから日本の歴史に存在する身近な地下水で、25℃以上の温水を指します。

温泉水のうち、各都道府県の判断で飲用許可された場合に、飲用水として飲むことができます。

関平鉱泉水は、加工、処理しボトリングされたペットボトル入り温泉水です。

ここからは、温泉水の歴史や飲用条件、ペットボトル入りの温泉水を解説します。

日本の温泉水の歴史

日本最古の文献である古事記や日本書紀、諸国の地誌にあたる風土記に温泉水についての記述が見られます。

歴史的文献に基づく日本で最も古い温泉は、日本三古湯と呼ばれる次の3つです。

• 道後温泉（愛媛県）
• 白浜温泉（和歌山県）
• 有馬温泉（兵庫県）

また、温泉水を飲むことを飲泉と呼び、入浴と同様の効果が期待できることから、日本書紀にも多くの病者を治療していたと記述されています。

戦国時代に武士の治療目的で使用された温泉は、江戸時代には一般庶民にも温泉や飲泉が広がりました。

現在では、医学的な効能の研究も進歩し、健康目的での飲泉や身体を癒す入浴施設として温泉が楽しまれています。

温泉水の定義

温泉水は、昭和23年に設定された温泉法により定義づけられています。

温泉法が定める温泉水とは、地中から湧出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガスで、次の1または2を満たすものを指します。※2

1. 温泉源から採取されるときの温度が摂氏25度以上
2. 下の表の物質いずれかを含む

物質名	含有量（1kg中）
溶存物質（ガス性のものを除く。）	総量1,000mg以上
遊離炭酸（CO2）（遊離二酸化炭素）	250mg以上
リチウムイオン（Li+）	1mg以上
ストロンチウムイオン（Sr2+）	10mg以上
バリウムイオン（Ba2+）	5mg以上
フェロ又はフェリイオン（Fe2+,Fe3+）（総鉄イオン）	10mg以上
第一マンガンイオン（Mn2+）（マンガン（Ⅱ）イオン）	10mg以上
水素イオン（H+）	1mg以上
臭素イオン（Br-）（臭化物イオン）	5mg以上
沃素イオン（I-）（ヨウ化物イオン）	1mg以上
ふっ素イオン（F-）（フッ化物イオン）	2mg以上
ヒドロひ酸イオン（HASO42-）（ヒ酸水素イオン）	1.3mg以上
メタ亜ひ酸（HASO2）	1mg以上
総硫黄（S） [HS-+S2O32-+H2Sに対応するもの]	1mg以上
メタほう酸（HBO2）	5mg以上
メタけい酸（H2SiO3）	50mg以上
重炭酸そうだ（NaHCO3）（炭酸水素ナトリウム）	340mg以上
ラドン（Rn）	20（百億分の1キュリー単位）以上
ラジウム塩（Raとして）	1億分の1mg以上

温泉水の飲用条件

温泉水の飲用については、各都道府県の判断で飲用許可を出しています。

飲用許可を出す基準は、環境省により定められ、ひ素、銅、ふつ素、鉛、水銀、遊離炭酸が含まれる温泉水に適応されます。

温泉水が飲用できる施設は、16歳以上の1日あたりの飲用許容量や飲水時の注意点の提示、飲用場所の限定、衛生管理がおこなわれていることが条件です。

基準を満たし、都道府県の判断で飲用許可が出ている温泉水のみ飲泉できます。

また、温泉を飲む場合は次のことに注意しましょう。

• 持病のある方や薬を服用中の方は、飲泉前に必ず医師に相談する
• 清潔なコップで飲む
• 汲みたてをその場で飲用し、持ち帰らない
• 子どもは基本的に飲用しない（飲用する場合は事前に医師に相談する）
• 飲泉量は適量を守る

ペットボトル入りの温泉水

飲泉は実際に温泉地に出向いて飲むほかに、関平鉱泉水のようにペットボトルにボトリングされた温泉水もあります。

ペットボトル入りの温泉水は、ミネラルウォーターの一種として販売されています。

ペットボトル入りの温泉水は、本来の成分を活かしながら、ろ過や味の調整などの加工をしており、汲みたての温泉水に比べて飲みやすく、保存も可能です。

ペットボトル入りの温泉水は、そのまま飲むのはもちろん、料理やコーヒー、酒などの飲み物をつくる際にも使用できます。

採水地により成分や味が異なるため、好みの温泉水を見つけて楽しむとよいでしょう。

関平鉱泉水の成分・効能

関平鉱泉水は、シリカやカルシウムなどのミネラル成分が豊富に含まれたナチュラルミネラルウォーターです。

関平鉱泉水1Lあたりの成分含有量は、次の表のとおりです。

エネルギー（kcal）	0
タンパク質（g）	0
脂質（g）	0
炭水化物（g）	0
ナトリウム（mg）	56.6
カルシウム（mg）	17.9
マグネシウム（mg）	10.4
カリウム（mg）	17.9
シリカ（mg）	155.0

ここからは、関平鉱泉水に含まれるカルシウムやマグネシウム、カリウム、シリカの体内での効能について解説します。

カルシウム

カルシウムは人間の体内で最も多く存在するミネラルです。

体重の1～2％を占めるといわれており、約99%は骨や歯などの硬い組織に属しているほか、細胞内や血液に残りの1％が存在しています。※4

カルシウムの主な役割は、次の5つです。

1. 歯や骨をつくる
2. 筋肉を収縮させる
3. 神経興奮の抑制
4. 血液を凝固する
5. 酵素の活性化促進および調整

カルシウムが欠乏すると、骨粗しょう症や骨軟化症、歯質の低下などの症状があらわれます。

厚生労働省による1日あたりのカルシウムの摂取推奨量は次のとおりです。※4

年齢（歳）	男性（mg）	女性（mg）
1～2	450	400
3～5	600	550
6～7	600	550
8～9	650	750
10～11	700	750
12～14	1,000	800
15～17	800	650
18～29	800	650
30～49	750	650
50～64	750	650
65～74	750	650
75以上	700	600

マグネシウム

マグネシウムは、体内で起こる化学反応に必要な酵素のサポートをするミネラルです。

また骨の形成にも関わり、歯や骨に50〜60%ほど存在しています。残りは脳や神経、筋肉などに存在し、筋肉の収縮や神経伝達に関与し働きます。※4

厚生労働省による1日あたりのマグネシウム摂取推奨量は次のとおりです。※4

年齢	男性（mg）	女性（mg）
18歳～29歳	340	270
30歳～49歳	370	290
50歳～64歳	370	290
65歳～74歳	350	280
75歳以上	320	260

カリウム

カリウムは、ナトリウムと関わりの深いミネラル成分で、細胞内液の浸透圧を調節、神経興奮性や筋肉の収縮、体液のpHバランスの調整にも関与します。

日本人の通常の食生活では、カリウムの不足が起こりにくく、ナトリウム過剰摂取を抑制する働きがあるため、目標量が定められています。

厚生労働省による1日あたりのカリウム目標量は、年齢区分にかかわらず、男性で1日2,500mg、女性で2,000mgです。

シリカ

関平鉱泉水にはここまでに解説した栄養成分以外にも、シリカが豊富に含まれていることが特徴です。

シリカは、人間の体を構成する全身の組織に関わる重要な成分です。

コラーゲンの再生をサポートする働きがあり、健康や美容に大きく関係しているといわれています。

しかし、体内のシリカは年齢とともに減少するうえ、体内で生成できません。

成人では1日に40mgのシリカが消費されるといわれており、1日40mg以上の摂取が理想的です。

関平鉱泉水は、1Lあたり155.0mgのシリカが含まれており、500mlのペットボトル1本で理想量を十分補えます。

研究・検証で明らかになった関平鉱泉水の効能とは？

関平鉱泉水の効能は、免疫細胞の活性化や皮膚のバリア機能の向上が期待されることです。

研究・検証で明らかになった関平鉱泉水の効能を解説します。

免疫細胞の活性化

関平鉱泉水を飲み続けると、免疫細胞を活性化させることが鹿児島大学との共同研究により確認されています。

研究データでは、がん細胞の増殖を防ぐナチュラルキラー（NK）細胞の働きが高められたと報告されています。

関平鉱泉水を飲む習慣をつければ、免疫機能を正常に保ち健康的に過ごせるでしょう。

皮膚のバリア機能の向上

また、関平鉱泉水は飲用水のみでなく、スキンケア用途でも使用される珍しいナチュラルミネラルウォーターです。

資生堂からは、関平鉱泉水を使用したスプレータイプの化粧水が発売されています。

飲用の関平鉱泉水をスプレー容器に移し、乾燥時や入浴後に保湿化粧水としても使用できます。

関平鉱泉水とのむシリカのミネラル含有量を比較

豊富なミネラル成分が含まれる中硬水である、関平鉱泉水とのむシリカを比較します。

のむシリカは、関平鉱泉水と同じく霧島の大自然が育んだ天然水を使用した、話題のナチュラルミネラルウォーターです。

スッキリとした飲み口が特徴で、おいしく飲みやすいと味に対して高く評価する口コミが多くみられました。

ミネラル含有量や、含有するミネラル成分のバランス、賞味期限の違いを比べ解説します。

ミネラル含有量を比較

関平鉱泉水とのむシリカの 1Lあたりのミネラル含有量は、次の表のとおりです。

	関平鉱泉水	のむシリカ
カルシウム（mg）	17.9	31.0
マグネシウム（mg）	10.4	14.0
シリカ（mg）	155.0	97.0

カルシウムとマグネシウムの成分含有量は、関平鉱泉水に比べ、のむシリカにより豊富に含まれています。

また、シリカの含有量は、のむシリカの方が少なめですが、推奨される1日の摂取量40mgは、500mlのペットボトル1本で補えます。

黄金バランスのミネラル成分

カルシウムとマグネシウムは、使用効率を高める2：1の黄金比が重要です。

カルシウムは、血液中で情報伝達に関わる働きがあり、不足時に骨からカルシウムを流出させ、血中カルシウム濃度を一定に保ちます。

また、マグネシウムは、骨中でカルシウム濃度を調整します。カルシウムとマグネシウムの黄金バランスが崩れると、体内で使用されにくくなり、丈夫な骨の維持や神経伝達がうまくできません。

のむシリカの、カルシウムの含有量31.0gです。マグネシウムの含有量14.0gと倍量であり理想的といえます。

賞味期限の違い

関平鉱泉水とのむシリカには、賞味期限の違いもあります。

関平鉱泉水は、未開封の状態で製造日より賞味期限は1年です。一方、のむシリカは、未開封で約2年間保存できます。

のむシリカは、UV殺菌と除菌されたクリーンエアで殺菌されたボトルを使用し、工場内の空気環境を改善するクリーンエアの効果で清潔な環境で製造されます。

130℃で10秒間の加熱殺菌された後、無菌環境で充填、密閉する無菌充填システムでボトリングし、雑菌が混入する心配もありません。

国際規格ISO22000やJ‐FOODSを取得した製造工場で作られるため、長期間保存が可能です。

まとめ

本記事では、関平鉱泉水の効能や特徴を解説しました。

関平鉱泉水は、豊富なミネラルを含み、体内で生成できないシリカが摂取できる温泉水です。免疫細胞の活性化や、免疫機能の向上も期待でき、健康的な水分補給に効果があるでしょう。

また、関平鉱泉水と同様の豊富なミネラルを含むナチュラルミネラルウォーターののむシリカもおすすめです。カルシウムとマグネシウムが黄金比で含まれ、シリカも摂取できます。

クセがなくスッキリとした口あたりで飲みやすい中硬水であり、毎日の水分補給や料理での使用もよいでしょう。

公式サイトからお得に購入できる定期便のサービスもあります。おいしく水分補給をしながら健やかな毎日を送りたい方は、ぜひのむシリカを検討してみてください。

＜参考サイト＞

※1　一般社団法人全国清涼飲料連合会｜ミネラルウォーター類（容器入り飲用水）の品質表示ガイドラインの公式サイト
※2　温泉法 | e-Gov法令検索の公式サイト
※3　環境省｜温泉の利用基準についての公式サイト
※4　厚生労働省｜日本人の食事摂取基準（2020年版）基準｜1―7 ミネラル（1）多量ミネラルの公式サイト

※商品の情報は公式サイトを参考にしています。