シリカ水の副作用「腎臓への負担」は本当？飲んではいけない人やデメリットも解説

美容や健康の維持をサポートする水として、シリカ水に関心を持つ方が増えています。

しかし、毎日飲む水だからこそ「腎臓に負担がかからないか」「副作用はないか」と、とくに腎機能への影響を心配する方も多いでしょう。

本記事では、シリカ水を飲むことによる腎臓への副作用について解説します。

また、シリカ（ケイ素）が体内で排出される仕組みや、飲む際に注意が必要な方、シリカ水の選び方についても紹介します。

シリカ水の情報について医学的な根拠を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

シリカ水は腎臓に副作用や悪影響を与える？

シリカ水が腎臓に与える影響について、不安を感じる方も多いでしょう。

健康な方の場合の見解と、腎機能に不安がある場合の注意点を解説します。

健康な方の場合

健康な人が適量のシリカ水を飲むことについて、現時点では腎臓に悪影響（副作用）を与える明確な医学的根拠は確認されていません。

シリカ（ケイ素）は、人間の体にもともと存在するミネラルの一種です。

食品や飲料水から摂取されたシリカは、体内で利用されたあと、余剰分は尿として排出されます。

そのため、腎臓に過度な負担をかける可能性は低いと考えられています。

腎機能に不安がある方の場合

健康診断で腎臓の数値を指摘された方や、すでに腎機能が低下している方、腎臓病の治療中の方は注意が必要です。

腎機能が低下していると、ミネラルの排出がうまくおこなえない可能性があります。

シリカ水に含まれるミネラルが、体の負担になることも考えられます。

自己判断で飲むことは避け、必ずかかりつけの医師に相談してください。

シリカが腎臓に負担をかけないとされる理由

シリカ（ケイ素）が腎臓に負担をかけにくいとされるのは、成分の特性と体内での動きに関係があります。

ここでは、次の3点について解説します。

• シリカ（ケイ素）の役割と成分特性
• 体内でのシリカの吸収と排出の仕組み
• シリカの過剰摂取と排出、蓄積に関する見解

シリカ（ケイ素）の役割と成分特性

シリカ（ケイ素）は、地球上で酸素に次いで多い元素で、人間の体にも存在する必須ミネラルの一つです。

体のさまざまな部分を構成する成分として知られています。

とくに、肌、髪、爪、骨、血管などの健康を保つために重要です。

シリカは体内で生成できないため、食事や水から補う必要があります。

体内でのシリカの吸収と排出の仕組み

食品や水に含まれるシリカのうち、とくに水に溶けた状態のシリカは、体内に吸収されやすいといわれています。

体内に吸収されたシリカは、必要な分が利用され、体内で使用されない余剰なシリカは、腎臓でろ過され、最終的に尿として体外へ排出されます。

これらの排出の仕組みが、シリカは体に蓄積されにくいとされる理由です。

シリカの過剰摂取と排出・蓄積に関する見解

シリカは水溶性のミネラルのため、体内に蓄積されにくい性質があります。

使用されない分は尿として排出できるため、過剰摂取の心配は少ないでしょう。

ただし、どのような成分でも、極端に摂りすぎることは推奨されません。

シリカ水はあくまでも水のため、健康な方でも常識的な範囲での飲用を心がけましょう。

シリカ水の副作用やデメリット

腎臓への影響以外にも、シリカ水に関するいくつかの懸念があるかもしれません。

ここでは、代表的な3つの懸念点について解説します。

• 腎臓結石の原因になる可能性
• 肝臓への影響やその他のデメリット
• シリカ水は効果がないといわれる理由

腎臓結石の原因になる可能性

ミネラルと聞くと、結石を心配する方もいるでしょう。

しかし、現時点において、シリカ（ケイ素）が直接的に腎臓結石の原因になる医学的な報告はありません。

腎臓結石の多くは、シュウ酸カルシウムが原因とされています。

シリカと結石を直接結びつけるのは、現在のところ根拠が乏しいといえるでしょう。

肝臓への影響・その他のデメリット

腎臓と同様に、健康な方が適量を飲む範囲で、シリカが肝臓に悪影響を及ぼすといった報告も確認されていません。

成分面以外のデメリットは、一般的なミネラルウォーターと比較して、価格がやや高めな傾向にあることです。

毎日続けるためには、コストの確認も必要になるでしょう。

シリカ水は効果がないといわれる理由

シリカ水について「効果がない」と感じる場合、いくつかの理由が考えられます。

シリカ水は医薬品ではなく、あくまで健康をサポートする食品（水）です。

飲んですぐに体調が劇的に変化するわけではありません。

また、体感には個人差があり、継続している期間が短いと変化を感じにくいこともあります。

シリカ水を飲む際に注意が必要な方

シリカ水は基本的に飲料と考えられていますが、健康状態により注意が必要な方もいます。

次に該当する場合は、とくに慎重な判断が必要です。

• 腎機能が低下している方（腎臓病・透析中）
• そのほか、持病（糖尿病・高血圧）がある場合
• シリカ水を飲んではいけない方はいるか

腎機能が低下している方（腎臓病・透析中）

腎臓病で治療中の方や、人工透析を受けている方は、シリカ水の飲用を自己判断ではじめないでください。

腎機能が低下している場合、水分やミネラル（カリウム、リンなど）の摂取制限が必要なケースが多くあります。

シリカ水に含まれるミネラルが、治療に影響を与える可能性があります。

必ず、かかりつけの医師に相談することが重要です。

そのほかの持病（糖尿病・高血圧）がある場合

糖尿病や高血圧などの持病があり、治療を受けている方も注意が必要です。

直接的にシリカ水が悪い影響を与えることは考えにくいですが、体の状態は個人差があります。

治療内容により、食事や水分の管理が重要になるため、新しい健康習慣をはじめる前には医師に確認するとよいでしょう。

シリカ水を飲んではいけない人はいる？

シリカ水を絶対に飲んではいけないと明確に定められているわけではありません。

しかし、腎機能に不安がある方や、何らかの持病で治療中の方は、医師への相談が不可欠です。

また、非常に稀ですが、特定のミネラルに対してアレルギー反応が出る可能性もゼロではありません。

飲みはじめて体に異変を感じた場合は、すぐに飲用を中止しましょう。

シリカ水に期待される健康・美容への効果

シリカ（ケイ素）は、美容と健康の両面で体をサポートする成分として注目されています。

期待される主な効果について、3つのポイントで解説します。

• 美容面で期待される効果（肌・髪・爪）
• 健康面で期待される効果（骨・血管）
• 効果を実感するために重要なこと

美容面で期待される効果（肌・髪・爪）

シリカは、美容に関わる組織の健康維持に役立つミネラルです。

とくに、肌のハリを保つコラーゲンやエラスチン、髪や爪の主成分であるケラチンなどの生成をサポートするといわれています。

そのため、肌の弾力維持や、丈夫でツヤのある髪、爪を保つためのサポートが期待できます。

健康面で期待される効果（骨・血管）

シリカは健康維持にも重要です。

たとえば、骨の形成をサポートし、骨密度を保つ働きが注目されています。

また、血管の弾力性を維持する働きも期待されており、しなやかな血管を保つためのサポートにも役立つといわれています。

シリカは年齢とともに体から減少していくため、意識的な摂取が重要です。

効果を実感するために重要なこと

シリカによる美容や健康のサポートを実感するためには、継続することが何よりも重要です。

シリカ水は食品のため、医薬品のような即効性はありません。

一度に大量に飲まず、日常の水分補給として毎日コツコツと続けることがポイントです。

健康的な食生活や運動習慣とあわせて、上手に取り入れましょう。

継続しやすいシリカ水の選び方

シリカ水を生活に取り入れるなら、自身に適したものを選びたいものです。

無理なく続けるための選び方について、4つのポイントを紹介します。

• シリカ含有量の目安
• 天然水と添加水の違い
• 毎日続けるためのコストパフォーマンス
• 入手しやすい場所（スーパー・ドラッグストア・通販）

シリカ含有量の目安

シリカ水のシリカ含有量は、製品により異なります。

含有量が多ければよいといった明確な基準はありませんが、一般的に1Lあたり50〜100mg程度のものが多いです。

含有量が多いものは価格も高くなる傾向があります。

期待する効果やコストとのバランスを考え、自身が継続しやすいものを選ぶとよいでしょう。

天然水と添加水の違い

シリカ水には、大きく分けて「天然水」と「添加水」の2種類があります。

それぞれの特徴を理解して選びましょう。

種類	特徴	メリット	デメリット
天然水	地層からシリカが溶け出した自然の水	シリカ以外のミネラルも豊富に含まれる	採水地により成分や含有量が異なる
添加水	RO水（純水）に後からシリカ成分を添加した水	シリカ含有量が安定している	天然のミネラルバランスとは異なる

毎日続けるためのコストパフォーマンス

シリカ水は、一般的なミネラルウォーターよりも価格が高い傾向にあります。

毎日続けるためには、コストパフォーマンスも重要な選択基準です。

500mlのペットボトルで購入するほか、2Lの大きなサイズ、あるいはウォーターサーバーを利用する方法もあります。

飲む量や頻度にあわせて、最もコストを抑えられる方法を検討しましょう。

入手しやすい場所（スーパー・ドラッグストア・通販）

シリカ水は、さまざまな場所で購入できます。

• スーパーマーケット
• ドラッグストア
• コンビニエンスストア
• 通販サイト（ECサイト）
• ウォーターサーバーの契約

手軽に試したい場合はスーパーやドラッグストアが便利です。

一方、通販サイトやウォーターサーバーは、種類が豊富で、自宅まで届けてくれるメリットがあります。

シリカ水の副作用に関するよくある質問

シリカ水や副作用、腎臓への影響に関して、よくある質問に回答します。

シリカ水を毎日飲み続けるとどうなる？

健康な方が自身の飲む量（水分摂取量）の範囲内で毎日飲み続けても、基本的には問題ないと考えられています。

シリカは体内に蓄積されにくいミネラルのため、余剰分は排出されます。

ただし、腎機能に不安がある方は、飲みはじめる前に医師へ相談してください。

シリカ水の安全性に関する研究はある？

シリカ水（ケイ素を含んだ水）の安全性に関して、いくつかの公的機関の見解や専門家の指摘があります。

実際に日本の食品衛生法において、シリカ（ケイ素）は、健康を損なう恐れのないことが明らかであるものとリストアップされており、安全性が高い成分とされています。

シリカ（ケイ素）に発がん性があるのは本当？

食品としてシリカ水を飲むことで、発がん性を心配する必要はないでしょう。

発がん性が指摘されることがあるのは、鉱物性の「結晶性シリカ（粉じん）」を職業的に吸い込んだ場合です。

飲料水に含まれる水溶性のシリカとは異なります。

シリカ（ケイ素）の1日の摂取量に上限はある？

食品や飲料水から摂取するシリカ（ケイ素）については、現在のところ「耐容上限量（これ以上摂取すると健康被害のリスクがある量）」は設定されていません。

しかし、水分の摂りすぎは体に負担をかけます。

1日の水分補給の範囲内で、適量を飲みましょう。

妊娠中や授乳中にシリカ水を飲んでも問題ない？

シリカ水は医薬品ではなく、食品（ミネラルウォーター）に分類されるため、妊娠中や授乳中に飲んでも基本的には問題ないと考えられます。

ただし、妊娠中や授乳中は体がデリケートな時期です。

心配な場合は、かかりつけの医師に相談するとよいでしょう。

シリカ水は脂肪肝に効果的？

シリカ水（ケイ素）が脂肪肝の治療や予防に直接的な効果があるといった信頼できる十分な科学的根拠は、現時点では確立されていません。

脂肪肝の主な原因は、過剰なカロリー摂取、運動不足、アルコールの過剰摂取などです。

シリカ水のような特定の健康食品に頼らず、脂肪肝の治療の基本である生活習慣や食生活の改善を優先することが重要です。

ほかのミネラルウォーターと何が違うの？

ほかのミネラルウォーターとの違いは、シリカ（ケイ素）の含有量です。

一般的なミネラルウォーターにもシリカは含まれていますが、シリカ水はとくにシリカが豊富です。

美容や健康維持をサポートするミネラルを補給したい方におすすめであるため、毎日の水分補給に取り入れてみるとよいでしょう。

まとめ

本記事では、シリカ水を飲むことによる腎臓への副作用について解説しました。

シリカ（ケイ素）は体内に蓄積されにくい水溶性のミネラルです。

健康な方が適量を飲む範囲では、腎臓に悪影響を与えるといった医学的根拠は確認されていません。

ただし、これは健康な方の場合です。すでに腎機能が低下している方や治療中の方は、ミネラルの排出能力が異なるため、自己判断で飲むのは避けるべきです。

腎機能に不安がある場合は、飲む前に必ずかかりつけの医師に相談しましょう。

健康な方は、自身の体調やコストにあわせて、日々の水分補給に取り入れることを検討してみてください。