【何歳から？】シリカ水が赤ちゃんのミルクにNGな理由│飲んではいけない人の特徴も解説

赤ちゃんのミルク作りや湯冷ましには、適した水を使用したいと考える方も多いでしょう。

とくに大人が美容や健康のために飲むシリカ水が手元にあると、ミルク作りに使用してもよいのか、ミネラルが体に負担をかけないか不安になるかもしれません。

本記事では、シリカ水と赤ちゃんの相性について解説します。

シリカ水が赤ちゃんのミルクに推奨されない明確な理由や、代わりに使える水の種類を紹介します。

妊娠中や授乳中の母親の摂取による影響も理解したい方は、ぜひ参考にしてください。

シリカ水は赤ちゃんのミルク作りに使える？

大人が飲むシリカ水を、赤ちゃんのミルク作りに使用してもよいか悩む方も多いでしょう。

ここでは、シリカ水と赤ちゃんのミルクに関する結論と、理由を解説します。

• 結論：赤ちゃんのミルク作りにシリカ水は推奨されません
• シリカ（ケイ素）成分自体ではなく硬度が問題
• 赤ちゃんの未熟な腎臓（内臓）への負担リスク

【結論】赤ちゃんのミルク作りにシリカ水はNG

結論、大人が美容や健康のために飲む一般的なシリカ水を、赤ちゃんのミルク作りに使用することは推奨されていません。

赤ちゃん用の水として販売されているもの以外は、基本的に避けた方がよいでしょう。

とくにミネラルが多く含まれるミネラルウォーターは、赤ちゃんの体にあわない可能性があります。

シリカ（ケイ素）成分自体ではなく硬度が問題

シリカ水が推奨されない理由は、シリカ（ケイ素）そのものではありません。

問題なのは、多くのシリカ水に含まれるほかのミネラル、とくにマグネシウムやカルシウムの含有量を示す数値が硬度です。

市販のシリカ水の多くは、ミネラルを豊富に含む中硬水や硬水に分類されます。

赤ちゃんの未熟な腎臓（内臓）への負担リスク

赤ちゃん（とくに乳児）の内臓、とくに腎臓は未熟であり、硬水に含まれる豊富なミネラルを、大人のようにうまく排出できません。

ミネラルを過剰に摂取すると、未熟な腎臓や消化器に負担がかかる可能性があります。

赤ちゃんの健康と安全を最優先に考え、ミルク作りに使用する水には注意が必要です。

なぜシリカ水は赤ちゃんのミルクに推奨されない？

シリカ水を含むミネラルウォーターが、赤ちゃんのミルクに推奨されない背景には、赤ちゃんの体に適した軟水と硬水の違いがあります。

• 赤ちゃんには軟水が適している理由
• 硬水が赤ちゃんの消化器や腎臓にかける負担
• シリカ水と硬水・軟水の違い
• シリカ水を飲める年齢の目安

赤ちゃんには軟水が適している理由

赤ちゃんの粉ミルクは、必要な栄養素やミネラルバランスが調整されています。

そのため、ミルクを溶かす水は、栄養バランスを崩さないものが理想です。

ミネラル含有量が少ない軟水は、ミルクの成分に影響を与えにくいうえ、赤ちゃんの体に負担をかけないため、調乳には軟水が適しています。

硬水が赤ちゃんの消化器や腎臓にかける負担

硬水は、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが豊富です。

赤ちゃんが硬水を飲むと、未熟な消化器官でうまく吸収できなかったり、腎臓で処理しきれなかったりし、お腹を壊す可能性もあります。

育児のためにも、赤ちゃんに硬水を与えるのは避けた方がよいでしょう。

シリカ水と硬水・軟水の違い

水は「硬度」によって軟水、中硬水、硬水に分けられます。

シリカ水は、あくまで「シリカ（ケイ素）が多く含まれる水」の総称です。

製品により硬度はさまざまですが、天然のシリカを多く含む天然水は、中硬水や硬水であることが多い傾向にあります。

項目	軟水	中硬水	硬水
硬度（目安）	0～100mg/L	101～300mg/L	300mg/L以上
主な特徴	ミネラル含有量が少ない口当たりがまろやか	軟水と硬水の中間	ミネラル含有量が多いしっかりした飲みごたえ
赤ちゃんへの適性	◎（推奨）	×（非推奨）	×（非推奨）
シリカ水の位置づけ	△（軟水のシリカ水も存在する）	〇（市販品に多い）	〇（市販品に多い）

何歳から？シリカ水を飲める年齢の目安

シリカ水を何歳から飲んでよいかといった明確な基準はありません。

一つの目安として、内臓機能が発達し、大人と同じ食事ができる1歳以降、あるいは幼児期以降が考えられます。

飲みはじめるときは、ミネラルが少ない軟水のシリカ水を選び、少量から試してみるとよいでしょう。

赤ちゃんのミルク作りや湯冷ましに適した水

赤ちゃんのミルク作りや、水分補給用の湯冷ましに適した水を紹介します。

• 軟水のミネラルウォーター
• 純水やRO水
• 水道水の湯冷まし
• 赤ちゃん用の水を選ぶ際の確認ポイント

軟水のミネラルウォーター

市販されているミネラルウォーター（天然水）を使用する場合は、軟水であることを確認しましょう。

赤ちゃん用、調乳用と明記された水は、ミネラル含有量を抑えた軟水です。

これらの水は、ミルクのミネラルバランスに影響を与えにくく、赤ちゃんにも使用できます。

純水やRO水

純水（ピュアウォーター）やRO水は、ミネラルや不純物を限りなく取り除いた水で、ウォーターサーバーで利用できることが多いです。

ミネラルを含まないため、ミルクの栄養バランスを崩しにくいため、赤ちゃんの体に負担がかからない水の一つといえるでしょう。

水道水の湯冷まし

日本の水道水は、多くが軟水であり、赤ちゃんのミルク作りに適していますが、消毒のための塩素（カルキ）が含まれています。

水道水をそのまま使用せず、一度沸騰させて塩素を飛ばし、適温まで冷ました湯冷まし（白湯）を作るとよいでしょう。

赤ちゃん用の水を選ぶ際の安心ポイント

赤ちゃん用の水を市販品から選ぶときは、いくつかのポイントを解説します。

• 硬度の記載を確認し、軟水を選ぶ
• マグネシウムやカルシウムなどのミネラル含有量が低いものを選ぶ
• 赤ちゃん用、調乳用と記載されている製品を選ぶ
• 加熱殺菌されているものを選ぶ

製品のラベルにある成分表示を確認する習慣をつけるとよいでしょう。

妊娠中や授乳中に母親がシリカ水を飲む影響

赤ちゃんのことを考えると、妊娠中や授乳中の母親自身の水分補給も気になるでしょう。

ここでは、母親がシリカ水を飲むことの影響について解説します。

• 妊娠中のシリカ水摂取について
• 授乳中のシリカ水摂取と母乳への影響
• 心配な場合はかかりつけ医への相談を推奨

妊娠中のシリカ水摂取について

妊娠中に母親がシリカ水を飲むことは、基本的に問題はないとされています。

シリカ（ケイ素）は、もともと体に必要なミネラルの一つです。

ただし、硬度の高いシリカ水を飲むと、体質によりお腹がゆるくなることもあります。

あくまで大人が健康のために飲む範囲で、適量を心がけましょう。

授乳中のシリカ水摂取と母乳への影響

授乳中に母親が飲んだシリカ水が、母乳の成分に影響することは考えにくいため、バランスのよい水分補給の一環として、適量を飲むことは問題ないでしょう。

シリカは、美容や健康のサポートが期待される成分であることから、産後の体調管理に役立つかもしれません。

心配な場合はかかりつけ医への相談を推奨

妊娠中や授乳中は、お母さんの体が非常にデリケートな時期です。

シリカ水に限らず、体調や体質で少しでも不安なこと、水分補給や食事について気になることは、必ずかかりつけの医師に相談してください。

大人が飲む場合のシリカ水の選び方と注意点

シリカ水は、赤ちゃんには推奨されませんが、大人が飲むうえではメリットが期待できる水です。

大人が健康や美容のためにシリカ水を選ぶ際のポイントや注意点を解説します。

• シリカ水に期待される効果
• シリカ水のデメリットや飲む際の注意点
• おすすめのシリカ水の選び方
• シリカ水の一日の摂取目安量

シリカ水を飲み続けるメリット・効果

シリカ（ケイ素）は、人間の体を構成する重要なミネラルの一つです。

とくにコラーゲンやエラスチンといった、肌の弾力に関わる成分のサポート役として知られています。

そのため、シリカ水を継続して飲むことで、肌や髪、爪などの健康維持に役立つことが期待されています。

シリカは美容や健康に関心が高い方から注目されている成分です。

シリカ水のデメリット・注意点

シリカ水を飲む際には、いくつかの注意点があります。

シリカ水の多くは、ミネラル成分が豊富な硬水であるため、体質により、お腹がゆるくなる可能性が考えられます。

また、腎臓や肝臓に持病がある方は、ミネラルの摂取制限が必要な場合も多く、飲む前に必ず医師に相談してください。

健康な方でもシリカ水の飲み過ぎは体に負担をかけるため、適量を守ることが大切です。

おすすめのシリカ水の選び方

大人がシリカ水を選ぶときは、シリカの含有量と硬度のバランスがポイントです。

シリカ含有量が多くても、硬度が高すぎると飲みにくさを感じることがあります。

ミネラルウォーターを飲み慣れていない方は、シリカが含まれていても硬度が低い軟水や中硬水」製品から試してみるとよいでしょう。

シリカ水の一日の摂取目安量

シリカ（ケイ素）自体には、明確な摂取上限量は定められていません。

水分摂取目安量を参考に、1日に1〜1.5Ｌ程度を飲むとよいでしょう。

一度に大量に飲まず、コップ1杯程度を1日に数回、こまめに飲むことが効率的な飲み方です。

シリカ水・赤ちゃんに関するよくある質問

シリカ水や赤ちゃんの飲用に関して、よくある質問に回答します。

シリカ水は効果ないって本当？

シリカ水は医薬品ではないため、病気の治療や即効性のある改善といった効果は認められていません。

そのため、効果がないといわれることもあります。

しかし、シリカ（ケイ素）は、もともと肌や髪、骨などを構成しており、コラーゲンとも関わる重要なミネラルです。

シリカ水は、不足しがちな成分を飲む水から毎日の習慣で手軽に補給できることが魅力です。

美容や健康の土台づくり、日々のコンディション維持のサポートとして役立てるとよいでしょう。

シリカ水を飲んではいけない人はいる？

シリカ水は食品（清涼飲料水）であるため、健康な方であれば基本的に摂取可能ですが、次の特徴に当てはまる方は注意が必要です。

• 腎機能が著しく低下している方（腎臓病や透析治療中の方）
• 乳児

飲むことを禁止する必要はなくても、胃腸が弱い方や薬を服用中の方、妊娠中、授乳中の方など、飲む量やタイミングを考慮すべき方もいます。

病気で治療中の方、不安な点がある方は、かかりつけの医師に相談してください。

シリカ水で大人の薬を飲んでもよい？

薬は、水（白湯）で飲むことが基本です。

シリカ水に含まれるミネラル成分が、薬の種類により吸収を妨げたり、効果に影響を与えたりする可能性があります。

薬を飲むときは、ミネラルウォーターやシリカ水ではなく、水道水や純水を使用しましょう。

糖尿病や腎臓に持病がある場合、シリカ水を飲んでも大丈夫？

病状により、ミネラルの摂取を制限する必要があるため、糖尿病や腎臓、肝臓などに持病がある方がシリカ水を飲む場合は、必ずかかりつけの医師に相談してください。

自己判断での飲用は避け、医師の指示に従うことが重要です。

軟水のシリカ水なら赤ちゃんのミルクに使用できる？

市販のシリカ水のなかには、硬度の低い軟水に分類される製品もあります。

しかし、ミルク自体に含まれるミネラルバランスを崩す可能性があるため、軟水のシリカ水でも、赤ちゃんのミルク作りに積極的に使用することは推奨されていません。

ミルクの調乳には、「赤ちゃん用」と記載された水や純水、湯冷ましを使用することが適した選択といえるでしょう。

まとめ

本記事では、シリカ水と赤ちゃんの相性について解説しました。

一般的なシリカ水はミネラルを多く含む硬水または中硬水であることが多く、赤ちゃんの未熟な腎臓に負担をかけるため、ミルク作りへの使用は推奨されません。

シリカ（ケイ素）自体が問題ではなく、ミネラル豊富な水が大人の美容や健康に適している一方、赤ちゃんには適さない成分が含まれているといえます。

赤ちゃんのミルクには、ミネラルバランスを崩さない軟水のミネラルウォーターや純水（ピュアウォーター）、または水道水の湯冷ましを選ぶことが適した選択といえるでしょう。