【体にいい？】硬水の効果効能！メリット・デメリット、軟水との硬度の違いを解説

飲めばダイエットや便通改善、美容のサポートといった嬉しい効果が期待できる硬水に興味を持つ方は多いでしょう。

しかし、硬水特有の風味や、お腹を壊す可能性もあるといった不安から、水選びや飲み方が分からない方もいるかもしれません。

本記事では、硬水の効果について解説します。

硬水と軟水の違いや、便通や美容への具体的なメリット、そして正しい飲み方や注意点まで網羅的に紹介します。

硬水に関する曖昧な知識や不安を解消し、硬水やシリカ水を組み合わせた最適な水の継続的な飲み方を明確にしたい方は、ぜひ参考にしてください。

硬水とは？軟水との違いを徹底解説

硬水の具体的な効果や、軟水との違いについて知りたい方は多いでしょう。

ここでは、硬度の定義や硬水のメリット、飲む際の注意点を分かりやすく解説します。

軟水との硬度の違い

硬水とは、水に含まれるカルシウムイオンとマグネシウムイオンの量により分類される水の総称です。

ミネラル含有量の多さを示す指標を硬度と呼び、硬度の単位は「mg/L」で表されます。

日本の基準では、硬度が100mg/L以下のものが軟水、101mg/L以上のものが硬水と明確に分けられています。

項目	軟水 (硬度100以下)	硬水 (硬度101以上)
主な特徴	口当たりがまろやかで飲みやすい	ミネラルの独特な風味があり、重く感じる
料理との相性	旨味を引き出しやすく、だしや煮物に最適	肉の臭みを消す、パスタやご飯を硬く炊くのに適する
適した方	日本人、赤ちゃん、お茶やコーヒーの抽出	便秘やダイエットをサポートしたい方
代表的な水	日本の水道水、国内産ミネラルウォーター	エビアン、コントレックスなど海外産が多い

軟水と硬水、体にいいのはどっち？

軟水と硬水、どちらが体にいいかは、目的により異なります。

硬水は便通改善やダイエットのサポートといった特定の効果を期待する場合に役立ちます。

一方、軟水は内臓への負担が少なく、日常の水分補給として、また料理の風味を損なわない点から日本人の生活に馴染み深いです。

自身の体質や目的、継続性を考慮して選ぶことが重要です。

硬水の具体的な効果とメリット

硬水には、カルシウムやマグネシウムといったミネラルが豊富に含まれており、水分補給と同時にこれらの栄養素を効率的に摂取できます。

硬水を日常的に飲むことで、主に次の嬉しい効果が期待できます。

便秘の改善・解消

硬水に豊富に含まれるマグネシウムは、便秘の改善や解消に大きな効果が期待できます。

マグネシウムには、体内で吸収されにくい性質があり、結果、腸内に水分を集めて便を柔らかくする作用があります。

同時に、腸のぜん動運動を活発にする働きもサポートするため、自然な排便を促すことが特徴です。

ただし、マグネシウムを過剰に摂取するとお腹がゆるくなる可能性があるため、硬度の低い水から徐々に体を慣らしていくことをおすすめします。

美肌・ダイエットサポート

硬水は、直接的な美肌効果や痩身効果があるわけではありませんが、体の内側から美肌とダイエットをサポートします。

硬水に含まれるマグネシウムが便通を改善することで、体内の老廃物が排出されやすくなり、肌荒れや吹き出物の予防につながるといわれています。

また、カルシウムやマグネシウムといったミネラルは、体内の代謝機能を維持するために欠かせません。

代謝がスムーズにおこなわれることで、脂肪が燃焼しやすい体づくりをサポートし、ダイエットを効率的に進める手助けとなります。

美容や健康の維持

カルシウムは骨や歯の形成に、マグネシウムはさまざまな酵素の働きを助けるなど、ミネラルバランスが美容や健康維持に役立ちます。

硬水を日常的に飲むことで、現代の食生活で不足しがちなミネラルを効率的に補給可能です。

ミネラルのバランスがよいと、体調を安定させ、内側から健やかな状態を維持することにつながるといえるでしょう。

代謝の維持・促進

硬水は、体内の代謝を維持、促進するうえで非常に重要です。

代謝とは、体内で栄養素をエネルギーに変えたり、老廃物を排出したりする一連の化学反応のことです。

硬水に含まれるミネラル、とくにマグネシウムは、代謝プロセスにおいて重要な役割を果たす酵素の働きを助けます。

硬水を飲む習慣は、ミネラルを安定的に補給することになり、基礎代謝の低下を防ぎます。

基礎代謝が高ければ、日常生活で消費されるエネルギーも大きくなるため、ダイエットにもつながるでしょう。

動脈硬化の予防

硬水に含まれるカルシウムとマグネシウムは、動脈硬化の予防にも間接的に役立つと考えられています。

動脈硬化は、高血圧や高コレステロールなどが原因で血管が硬くなったり、狭くなったりする状態であり、心筋梗塞や脳梗塞といった重篤な疾患のリスクを高めます。

硬水を適量摂取し、ミネラルを補給することで、血液をサラサラに保ち、血管の健康をサポートするのに効果的です。

動脈硬化の予防には、硬水の摂取とあわせて、バランスの取れた食生活や適度な運動を心がけましょう。

硬水は体に悪い？デメリットと注意点

硬水は健康に良い効果をもたらす一方、デメリットや飲む際の注意点もあります。

• 日本人には慣れない味
• お腹がゆるくなる、下痢のリスク
• 内臓（腎臓、肝臓など）に負担がかかる

ここからは、硬水のデメリットと注意点について解説します。

日本人には不向きな味

硬水はミネラル成分、とくにカルシウムやマグネシウムの含有量が多いため、軟水に慣れている日本人には、口当たりが重く、独特の苦みや渋みを感じやすい点がデメリットです。

日本の水道水や国産のミネラルウォーターの大半は軟水であり、日本人は長年の食文化のなかで、まろやかでクセのない軟水の味覚に慣れ親しんできました。

そのため、海外産の硬度の高い水をいきなり飲むと、飲みにくさから継続が難しくなる可能性があります。

硬水の健康効果を期待して飲用したい場合は、まず硬度が比較的低い中硬水から試したり、軟水と混ぜて飲んだりと、味に慣れるための工夫が大切です。

お腹がゆるくなる・下痢のリスク

硬水に多く含まれるマグネシウムは便通を促進する効果がある反面、過剰に摂取するとお腹がゆるくなる、あるいは下痢を引き起こすリスクがあります。

マグネシウムは体内で吸収されにくい性質を持ち、腸内に留まることで水分を集め、便を柔らかくする作用が強いためです。

とくに硬度の高い水を一度に大量に飲んだり、硬水に慣れていない方が急に飲みはじめたりすると、胃腸が刺激されて体調を崩す可能性があります。

ダイエットや便秘解消のために飲む場合でも、体調を見ながら飲む量を調整し、適量を守ることが重要です。

内臓（腎臓など）に負担がかかる

硬水は、大量のミネラル（カルシウム、マグネシウム）を含んでいるため、とくに腎臓に疾患や機能低下がある方には内臓への負担となる可能性があります。

健康な腎臓であれば、摂取したミネラルを必要な分だけ吸収し、余分な分は尿として排出できます。

しかし、腎機能が低下していると、ミネラルの排出がスムーズにおこなわれず、体内に蓄積したり、腎臓での処理に大きな負荷がかかったりするかもしれません。

腎機能に不安がある方は、硬水を飲む前に必ず医師に相談し、適切な水分摂取やミネラル制限について指導を受ける必要があります。

硬水の飲み過ぎは結石ができるって本当？

硬水の飲み過ぎが、直接的に尿路結石や腎結石を引き起こす明確な医学的証拠や結論は出ていません。

しかし、硬水に多く含まれるカルシウムは、結石の主成分の一つ（シュウ酸カルシウム結石）であるため、「硬水を飲みすぎると結石ができる」といった誤解が生じやすいです。

結石は、水の飲みすぎよりもむしろ、水分の摂取不足や食生活、体質、遺伝的要因などが複雑に絡み合い発生します。

結石の予防の観点からは、硬水か軟水かにこだわるよりも、水分摂取量そのものを増やすことが重要です。

【目的別】最適な硬水の選び方

硬水を選ぶ際は、期待する効果により選ぶ基準が異なります。

ここでは、目的別の選び方と、おすすめの水の比較ポイントを解説します。

便秘解消を重視するなら

便秘解消効果を求めるなら、硬水のなかでもとくにマグネシウム含有量が多いものを選ぶことがおすすめです。

マグネシウムが水分を腸に集め、便を柔らかくすることで、排便を促進する働きが期待できます。

ブランドごとのマグネシウムの含有量を比較し、体質に適したものを見つけることが重要です。

ダイエット・美容効果を重視するなら

ダイエットや美容を目的とする場合、硬度の高さのみならず、ほかのミネラルにも注目して水を選ぶのがよいでしょう。

たとえば、シリカ（ケイ素）はコラーゲンやエラスチンの生成をサポートするといわれており、美容意識の高い方に人気のミネラルウォーターです。

硬水が苦手な方は、硬度が低い水や、軟水でありながらシリカやそのほかのミネラルが豊富に含まれる天然水を検討するとよいでしょう。

ミネラルを効率的に摂取しつつ、継続して美味しく飲める水を選ぶことが大切です。

はじめて硬水を試す方なら

硬水に慣れていない日本人には、硬度の高い水は飲みにくく感じるかもしれません。

硬水特有の苦味や重さが苦手な方は、まず硬度が比較的低い硬水から試すことがおすすめです。

具体的には、硬度が101mg/Lから300mg/L程度の硬水から飲みはじめ、少しずつ体を慣らしていくとよいでしょう。

【コンビニで買える】硬水のおすすめ人気ランキング！

コンビニエンスストアで手軽に購入できる硬水は、ミネラル補給やダイエット、便通改善のサポートとして人気があります。

ここでは、主要な硬水ブランドの特徴を解説します。

エビアン

エビアンは、コンビニで最も手に入りやすい硬水ブランドの一つです。

• 硬度：約304mg/L（硬水）
• おすすめポイント：手軽に購入でき、初心者でも飲みやすい

アルプス山脈の天然水であり、バランスのよいミネラルを含んでいます。

硬水特有の強いクセが少なく、まろやかな口当たりであるため、日常の水分補給に適しています。

硬水のなかでは比較的硬度が低めであることから、硬水初心者の方でも飲みやすい点が特徴です。

コントレックス

コントレックスは、コンビニやドラッグストアで取り扱われている、非常に硬度の高いミネラルウォーターです。

• 硬度：約1,468mg/L（超硬水）
• おすすめポイント：超硬水でミネラルを効率的に補給できる

マグネシウムとカルシウムの含有量が極めて豊富で、とくに便秘解消やダイエットサポートといった効果を強く期待したい方に人気があります。

しかし、独特の重い口当たりや苦みがあるため、飲む方を選ぶ水です。

のむシリカ

のむシリカは、主に公式通販での販売が中心ですが、近年は都内の一部コンビニエンスストアで店頭販売されているナチュラルミネラルウォーターです。

• 硬度：約130mg/L（中硬水）
• おすすめポイント：中硬水で硬水と軟水のいいとこどり

のむシリカは、硬水特有のミネラルに加え、美容ミネラルとして注目されるシリカ（ケイ素）を豊富に含んでいます。

硬度が中程度であるため、硬水特有の飲みにくさが少なく、日常的に継続しやすい点がメリットです。

硬水の正しい飲み方と注意点

硬水のダイエット効果や便通改善効果を最大限に引き出すためには、飲むのみならず、正しい飲み方を心がけることが大切です。

硬水の最適な摂取量・効果的な飲み方

硬水はミネラルが豊富なため、飲みすぎに注意が必要ですが、水分補給の基本は、1日あたり約1.5～2Lを目安とすることが推奨されています。

硬水を飲むタイミングを工夫することで、効果を高められます。おすすめの飲むタイミングは、次のとおりです。

• 起床後すぐ
• 食事の30分ほど前
• 入浴前後や運動中

起床時に水分摂取すると、寝ている間に失われた水分を補給し、腸の働きを刺激することで、便通の改善をサポートします。

また、食前に硬水を飲むことで、満腹感を得やすくなり、食べすぎを防ぐダイエット効果が期待できます。

さらに、汗を大量にかきやすい入浴前後や運動中は、汗と一緒に失われがちなミネラルを効率的に補給できるでしょう。

硬水でお腹を壊さないためのポイント

硬水に体が慣れていないと、急に飲むことでお腹を壊すことがあります。

硬水の効果を継続的に得るためには、次のステップで慣れていくことをおすすめします。

1. 軟水と混ぜて飲むことから始める
2. 硬度を徐々に上げる
3. 少量から飲むことを心がける

まずは、普段飲んでいる軟水と硬水を1：1の割合で混ぜて飲みはじめ、硬度を下げて体への負担を軽減しましょう。

体調に異変がないことが確認できたら、硬水の割合を3：1、1：0と段階的に増やしていきます。

一度に大量に飲まず、コップ一杯程度の少量から試飲し、体の反応を見ながら飲む量を調整することが大切です。

硬水は料理やコーヒーに使える？素材・飲み物との相性

硬水に含まれるミネラルは、料理や飲み物の味に影響を与えるため、使い方には相性があります。

たとえば、ご飯を炊くときに硬水を使用すると、ミネラル成分が米の成分と結合し、ご飯が硬くパサつきやすくなります。

粘り気やふっくら感を重視する日本人の味覚には不向きといえるでしょう。

また、昆布やかつお節の旨味成分の抽出を妨げたり、お茶やコーヒーの成分と結合し、色や風味が変化することがあります。

これらの風味を重視する際は軟水が適しています。

一方、肉のアクや臭みを硬水に含まれるミネラルが吸着するため、煮込み料理や豆を柔らかく煮たいときには、硬水の活用がおすすめです。

硬水の効果に関するよくある質問

最後に、硬水の効果に関するよくある質問に回答します。

硬水を飲みすぎると体に悪い影響はある？

硬水に含まれるマグネシウムを過剰に摂取すると、下痢や腹痛といった胃腸の不調につながる可能性があります。

また、腎機能が低下している方は、ミネラルの排出に負担がかかる場合があるため、医師へ相談することが重要です。

健康な方でも、1日の摂取量の目安を守り、体調を見ながら飲むことをおすすめします。

軟水と硬水、ダイエットに効果的なのはどっち？

ダイエットを目的として水を選ぶ場合、一般的に硬水の方が軟水よりも効果が期待できるといえます。

これは、硬水に豊富に含まれるミネラル（とくにマグネシウムとカルシウム）が、ダイエットをサポートする複数のメカニズムがあるためです。

• 便秘解消とデトックスの促進
• 脂肪の吸収抑制と代謝サポート
• 満腹感の向上

硬水が苦手で続かない場合は、無理せず軟水でこまめに水分補給をすることでも、代謝アップやむくみ改善につながります。

体調や好みにあわせて、水を上手に活用することが最も大切です。

硬度とは？日本の水の硬度が低い理由は？

硬度とは、水1Lあたりに含まれるカルシウムとマグネシウムの量を炭酸カルシウムの量に換算して示したものです。

日本の水の硬度が低い理由は、国土が狭く急な山が多いため、水が地下に浸透し滞留する時間が短く、ミネラルが溶け出す量が少ない天然水が多いためといわれています。

硬水は赤ちゃんのミルクや離乳食に使っても大丈夫？

硬水はマグネシウムやミネラルが多いため、赤ちゃんの未熟な内臓に負担をかける可能性があるため、ミルクや離乳食に使用するのは避けた方がよいでしょう。

赤ちゃんには、ミネラル含有量が少ない軟水を使用することが推奨されています。

硬水をコンビニやスーパー以外で購入する方法はある？

硬水は、ECサイトや定期便サービスを活用することで、コンビニやスーパー以外でも購入できます。

とくに硬水を継続して飲む場合は、自宅まで重い水を運ぶ手間が省け、買い忘れを防ぐことができる定期便がおすすめです。

また、ウォーターサーバーにより、海外産ミネラルウォーターの硬水の取り扱いが可能な場合もあります。

まとめ

本記事では、硬水の効果について解説しました。

硬水はマグネシウムやカルシウムなどのミネラルが豊富で、便通改善やダイエット、美容のサポートといった嬉しい効果が期待できます。

一方で、飲みすぎるとお腹を壊す可能性があるため、体質や目的に適した硬水を選び、軟水と混ぜるなど徐々に体を慣らしていくことが大切です。

とくに美容面を重視するなら、硬水とシリカ水それぞれのメリットを両立させた飲み方を検討するとよいでしょう。

毎日の水分補給を継続するためには、ウォーターサーバーの活用もおすすめです。