【比較】水の種類について│硬水・軟水からシリカ水まで特徴や違いを解説

飲む水を変えれば、美容や健康習慣が効率的にサポートされる効果が期待できます。

しかし、硬水や軟水、天然水、RO水、シリカ水など、水の種類は非常に多く、結局どの水が自身に最適なのか分からない方も多いでしょう。

本記事では、水の種類について解説します。

水の硬度やミネラル成分による違いを解説し、ウォーターサーバーやペットボトルなどの購入チャネルの比較もおこないます。

水にこだわりたいが、種類が多すぎて迷う方、健康や美容意識が高い方は、ぜひ参考にしてください。

【一覧】水の種類を比較！

「水」の種類は多様で、含まれる成分や処理方法によりさまざまな分類がされます。

• 軟水、硬水
• ミネラルウォーター
• 天然水
• 炭酸水
• 海洋深層水
• RO水
• 硬水
• 軟水
• 精製水
• アルカリイオン水
• 水道水
• 水素水
• 温泉水
• 蒸留水

ここからは、主な水の種類と特徴を解説します。

軟水・硬水

硬水と軟水の分類は、これから紹介するすべての水に適用できる水質の指標です。

水の中に含まれるミネラル（主にカルシウムイオンとマグネシウムイオン）の量により分類され、ミネラルの量を数値化したものが硬度です。

一般的に、硬度が100mg/L未満を軟水、101mg/L以上を硬水と呼びます。

軟水は口当たりがまろやかで、料理や日本茶に適していますが、硬水はミネラルを豊富に含み、欧米で飲まれることが多く、肉の煮込み料理やパスタを茹でる際などに使用されます。

水道水

水道水は、河川や湖沼などから取水し、浄水場でろ過、沈殿、塩素消毒などの厳格な処理を施されたあと、各家庭に供給される水です。

日本では水道法により水質基準が定められており、安全性が担保されています。

残留塩素の匂いが気になる場合は、煮沸することで塩素を取り除けます。

ミネラルウォーター・天然水

ミネラルウォーターは、特定の水源から採水され、ろ過や加熱殺菌などの処理を施した、ミネラルを含む地下水のことです。

一方、天然水は、沈殿、ろ過、加熱殺菌以外の物理的かつ化学的処理がおこなわれていないミネラルウォーターのことで、採水地本来の風味が活かされています。

どちらも、自然のミネラル分がそのまま含まれていることが特徴です。

RO水・精製水・蒸留水

これらは、人工的な処理によって不純物を徹底的に除去した水です。

海洋深層水・温泉水

これらは、採水される場所や起源に特徴がある水です。

アルカリイオン水

アルカリイオン水は、水道水を電気分解（電解処理） することにより、pH値をアルカリ性（pH8〜10程度）に調整した水です。

医療機器として認証された生成器で作られたアルカリイオン水は、胃腸の調子を整える作用があるとされています。

炭酸水・水素水

これらは、水に特定のガスを溶解させた機能性や嗜好性の高い水です。

シリカ水

シリカ水は、シリカ（ケイ素） と呼ばれるミネラル成分を豊富に含んだ天然水のことです。

シリカは人間の骨や皮膚、髪の毛、爪などに含まれる必須ミネラルの一つで、美容や健康維持の観点から注目されています。

とくに、温泉水や特定の採水地の天然水に多く含まれています。

 水の種類が多すぎる？選び方・比較ポイントを解説

水は、産地や製造方法により、硬さ、成分、価格、期待できる効果が大きく異なります。

多くの種類から、自身の目的やライフスタイルにあう最適な一本を見つけるための判断基準を理解することが重要です。

硬度を重視するなら

水の硬度は、飲みやすさや料理への適性に大きく影響するため、水選びにおいて重視すべき基本的な分類です。

目的	おすすめの硬度
日常の水分補給	軟水
ミネラル補給	硬水
和食（だし、炊飯）	軟水
洋風煮込み料理	硬水

日常の水分補給なら、日本人の舌に馴染み深く、口当たりがまろやかな軟水がおすすめです。

ミネラル補給を目的とする場合は、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が豊富な硬水を選ぶとよいでしょう。

健康維持や美容目的なら

単なる水分補給を超えて、健康や美容への特定の効果を期待する場合は、含まれる成分や水の分類を重視して選びましょう。

たとえば、美容をサポートしたい方には、骨や肌の構成要素となるシリカ（ケイ素）を豊富に含むシリカ水がおすすめです。

健康維持が目的の方は、胃腸の調子を整える作用が期待されるアルカリイオン水や、抗酸化効果が研究されている水素水など、特定の効果を謳う機能性水も選択肢に入ります。

料理や飲用など、用途で使い分けるなら

水は、その用途により適性が異なります。

用途	おすすめの水の分類
赤ちゃんのミルク	RO水または極端に硬度の低い軟水
お茶・コーヒー	軟水
備蓄・災害時	RO水
プロテイン溶解	RO水または純水に近い水

水の種類による風味や成分の違いを理解し、使い分けることで、飲食物の質を高められます。

【コンビニで買える】市販ミネラルウォーターの人気ランキング

コンビニエンスストアで手軽に購入できるミネラルウォーターは、大きく軟水と硬水に分けられます。

ここでは、おすすめのミネラルウォーターを軟水と硬水別に紹介します。

軟水のおすすめペットボトル飲料

日本のミネラルウォーターの多くは軟水であり、コンビニでも最も種類が豊富で人気が高いカテゴリーです。

口当たりがまろやかで飲みやすく、日常の水分補給に適しています。

ブランド名	特徴	硬度
サントリー天然水	南アルプス、北アルプス、奥大山、阿蘇などの厳選された水源を持つ。清冽な味わいで、日本人にとって最も馴染み深い軟水として圧倒的な人気。	10～80mg/L
い・ろ・は・す	日本各地の厳選された水源を持つ天然水。容器が軽く、飲み終わった後に簡単に潰せるエコなボトルも人気。	27～71.1mg/L
アサヒ おいしい水	富士山、六甲などの水源地を持ち、すっきりとした飲み心地。手頃な価格帯で、大容量ボトルもコンビニでよく見かける。	約30～40mg/L
クリスタルガイザー	アメリカ・シャスタ山を水源とする輸入品。硬度が低く（超軟水）、クセがないため、軟水を好む日本人に広く受け入れられている。	約38mg/L
ボルヴィック	フランス中部オーヴェルニュ地方の自然公園が水源。海外のブランドながら硬度が低く（軟水）、まろやかな口当たりで人気。	約60mg/L

硬水のおすすめペットボトル飲料

硬水はミネラルが豊富で、とくに美容や健康への効果を重視する方に人気があります。

コンビニでは主に海外ブランドが取り扱われています。

ブランド名	特徴	硬度
エビアン	世界的に有名なフランスのミネラルウォーター。適度なミネラルを含んだ「中硬水」に分類され、硬水の中でも比較的飲みやすい。ミネラル補給に適している。	約304mg/L
コントレックス	フランスが水源の「超硬水」。マグネシウムやカルシウムが非常に豊富で、健康志向、特にダイエットを重視する人から支持される。独特の風味がある。	約1,468mg/L
FIJI Water（フィジー ウォーター）	硬度は軟水に近い中軟水だが、美のミネラルと呼ばれるシリカ（ケイ素）を豊富に含む点で人気が高い。ボトルデザインも特徴的。	約106mg/L
GEROLSTEINER（ゲロルシュタイナー）	ドイツが水源の「超硬水」。天然の炭酸を含んでいるのが最大の特徴で、爽快感があり、マグネシウムやカルシウムも多く含む。	約1,310mg/L
のむシリカ	国産の中硬水（霧島連山）。ミネラルの一種シリカ（ケイ素）が豊富に含まれており、美容と健康を重視する層からの支持が厚い。人工的な処理を加えていない天然水。	約130mg/L

注意点として、コンビニの取り扱い商品は店舗や時期により異なります。

「FIJI Water」「のむシリカ」「GEROLSTEINER」は輸入品や機能性飲料で、店舗により、大型スーパーや一部のコンビニのみでの取り扱いになる可能性があるため注意しましょう。

水の種類に関するよくある質問

最後に、水の種類に関するよくある質問に回答します。

軟水と硬水、体にいいのはどっち？

軟水と硬水、どちらが体に良いかは用途や目的により異なります。

軟水は内臓への負担が少なく、誰でも飲みやすいため、日常的な水分補給には最適です。

一方、硬水はミネラルが豊富で、とくにダイエット中の方や便秘に悩む方の健康をサポートする効果が期待できます。

自身の体質や目的にあわせて、選び方を検討するとよいでしょう。

鉱水とは？

鉱水（こうすい）とは、ミネラルウォーター類の原水（採水された水）の種類を分類する言葉の一つで、ミネラル成分（溶存鉱物質）を含んでいる地下水を指します。

似たような言葉に鉱泉水（こうせんすい）がありますが、鉱泉水は自噴（自然に湧き出ている）する地下水で、かつ溶存鉱物質（ミネラル）により特徴付けられるものです。

つまり、ミネラルを含む地下水のうち、自然に湧いていれば「鉱泉水」、ポンプで汲み上げていれば「鉱水」といった区別になります。

ウォーターサーバーに使われている水の種類は？

ウォーターサーバーに使われている水は、大きく分けて次の3種類があります。

• 天然水 （ナチュラルミネラルウォーター）
• RO水 （逆浸透膜水 / デザインウォーター）
• 浄水 （水道水利用型）

多くのウォーターサーバーメーカーは、主に天然水とRO水のどちらかを提供しています。

「ミネラルウォーター」と「天然水」の分類の違いは？

結論、「天然水」は「ミネラルウォーター」という大きなカテゴリーに含まれる、処理の制約が厳しい水の一種です。

どちらも地下水を原水とする飲料水ですが、農林水産省の「ミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン」に基づいた製造工程（処理方法）に明確な違いがあります。

	天然水	ミネラルウォーター
品名表示	「ナチュラルミネラルウォーター」または「ナチュラルウォーター」	「ミネラルウォーター」
源水	特定の水源から採水された地下水 （地層中のミネラルが溶け込んだもの）	天然水（ナチュラルミネラルウォーター）を原水とすることが多い
主な処理	最低限の処理のみ	ミネラル分の添加や除去、複数の水源の混合、オゾン殺菌や紫外線殺などの人工的な処理も可能
味の特性	自然のミネラル分の風味が活きている	ミネラル分を調整できるため、安定した味や成分を提供しやすい

水道水とミネラルウォーターは、成分や安全性に違いはある？

水道水は、法律（水道法）で定められた厳しい水質基準と、殺菌処理が施されているため、安全性は確保されています。

しかし、消毒のための塩素が残留しているため、風味や口当たりが気になる方も多いでしょう。

ミネラルウォーターや天然水は、水道水では得られない特定のミネラル成分を含んでいたり、RO膜などで不純物を完全に除去している特徴があるため、水道水とは成分も種類も異なります。

まとめ

本記事では、水の種類について解説しました。

水の硬度や成分による違いを理解することで、美容やダイエット、健康維持といった目的にあわせて、最適な水を選べます。

とくにシリカ水は、体内で生成できない美容に不可欠なミネラルを効率的に補給できる点がメリットです。

日々の水分補給を戦略的なものに変えることで、健康的な暮らしをサポートすることにつながります。

ぜひ、シリカの含有量や硬度を確認し、ライフスタイルに適した水の種類を選んでみてください。