エナジードリンクが「体に悪い理由」とは？ 飲み過ぎの危険性と副作用、正しい効果的な飲み方を徹底解説

仕事や勉強のパフォーマンスを上げたい、集中力を維持して成果を出したいと考える方は多いでしょう。

しかし、エナジードリンクを飲み続けることに、身体の負担や依存性といった漠然とした不安を感じているかもしれません。

本記事では、エナジードリンクの危険性について解説します。

カフェインや糖質がもたらす影響から、健康的な代替案、安全に飲むためのポイントまで詳しく解説するため、疲労を健康的に乗り越えたい方はぜひ参考にしてください。

エナジードリンクの危険性は本当？

エナジードリンクは、仕事や勉強で疲労を感じたときに、一時的にパフォーマンスを上げたいと考える方に手軽な選択肢でしょう。

しかし、危険性について漠然とした不安を感じている方も多いかもしれません。

ここでは、エナジードリンクに含まれる成分や、危険性が指摘される理由について解説します。

エナジードリンクに含まれる成分と作用

エナジードリンクは、主にカフェインや糖質、アミノ酸などを主成分としています。

カフェインは中枢神経を刺激し、眠気を覚ましたり、集中力を高めたりする作用があります。

また、大量に含まれる糖質は、一時的に血糖値を上げて脳のエネルギー源となり、疲労感の軽減につながるでしょう。

これらの成分が複合的に作用することで、一時的な覚醒効果やパフォーマンスの向上が得られることが特徴です。

「体に悪い」といわれる理由

エナジードリンクの危険性が指摘される主な理由は、含まれる成分の量にあります。

市販されているエナジードリンクには、1本で1日に推奨されるカフェイン摂取量を上回るものが存在します。

また、多量の糖質が含まれているため、飲み続けることで健康を害する可能性があることも懸念点です。

これらの成分が身体に与える影響について、正しく理解しましょう。

エナジードリンクを毎日飲むとどうなる？飲み過ぎの症状とリスク

エナジードリンクを飲み過ぎると、一時的な効果を得るどころか、健康にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。

とくに、過剰なカフェインや糖質の摂取、依存症のリスクについて理解を深めてください。

カフェインの過剰摂取による身体への影響

カフェインの過剰摂取は、身体に様々な不調を引き起こす可能性があります。

とくに、中枢神経が過度に興奮し、不眠やめまい、頭痛といった症状があらわれることがあります。

また、心拍数の増加や動悸が引き起こされ、心臓に大きな負担をかける可能性も考えられるでしょう。

さらに、胃酸の分泌が促進され、胃痛や吐き気をもたらす場合もあるため、注意が必要です。

糖質の過剰摂取による肥満や生活習慣病リスク

多くのエナジードリンクには、清涼飲料水のなかでもとくに多くの糖質が含まれています。

糖質の過剰摂取は、肥満や糖尿病をはじめとする生活習慣病のリスクを高めることにつながります。

パフォーマンスを上げようとエナジードリンクを常用することは、結果的に健康を損なうことになりかねません。

エナジードリンク依存症の可能性

エナジードリンクは、精神的な依存を引き起こす可能性があります。

疲労を感じるたびにエナジードリンクに頼るようになり、飲む量や頻度が増えることにつながります。

また、飲み続けると次第にカフェインに対する耐性がつき、以前と同じ量では効果を感じられなくなることも考えられるでしょう。

エナジードリンクがないと、頭痛やだるさ、集中力の低下といった離脱症状があらわれることも考えられるため、注意が必要です。

エナジードリンクは肝臓に悪いの？

エナジードリンクを飲み過ぎると、糖質とカフェインの過剰摂取により、肝臓に負担をかける可能性があります。

とくに果糖は肝臓でのみ代謝されるため、過剰に摂取すると肝臓に脂肪が蓄積され、脂肪肝を引き起こす可能性があります。

脂肪肝を放置すると、肝炎や肝硬変といった重い病気につながることもあるため、注意が必要です。

エナジードリンクを飲む際は、成分と摂取量を意識し、健康を第一に考えましょう。

【体に悪い？】危険性のあるエナジードリンクランキング

エナジードリンクは、一時的に集中力や活力を高めるのに役立つ飲み物です。

しかし、市販されている多くの製品には、健康リスクにつながるほどの大量の糖質が含まれている場合があります。

ここからは、とくに糖質含有量が多いことで知られる人気の製品をランキング形式で紹介します。

ZONe ENERGY（ゾーンエナジー）

ZONe ENERGYは、500mlという大容量と独創的なフレーバーが特徴です。

強力な効果の背景には、多量の糖質の存在があります。

フレーバーごとに成分は異なりますが、とくに注意が必要な製品は次のとおりです。

商品名	容量	カロリー	炭水化物	カフェイン
ZONe graffiti holic	500ml	315kcal	78.5g	75mg
ZONe Utopia	500ml	314kcal	78.0g	75mg
ZONe INVISIBLE SNIPER	500ml	315kcal	78.0g	75mg
ZONe COLD SLEEP	500ml	285kcal	71g	75mg
ZONe ENERGY SUMMER VIBES	500ml	280kcal	69.0g	75mg

これらを1本飲むのみで、1日に推奨される糖質摂取量を大幅に超える可能性があります。

飲む前に必ず成分表示を確認し、量や頻度を調整することが大切です。

Mother ENERGY DRINK

オーストラリアで人気のMother ENERGY DRINKも、高糖質のエナジードリンクとして知られています。

とくに、次のフレーバーでその傾向が顕著です。

商品名	容量	カロリー	炭水化物	カフェイン
Mother LAVA GUAVA	500ml	305kcal	78.0g	150mg
Mother RAINBOW SHERBET	500ml	283kcal	70.5g	150mg
Mother KIWI SUBLIME	500ml	283kcal	70.5g	150mg
Mother EPIC SWELL	500ml	282kcal	70.5g	150mg
Mother PASSION	500ml	290kcal	67.5g	152mg

一度に大量の糖質を摂取すると、血糖値の急激な上昇と下降を引き起こし、「シュガークラッシュ」と呼ばれる強い眠気や疲労感につながることがあります。

日々の水分補給ではなく、気分転換として時々楽しむ程度にすることが賢明です。

ロックスター・エナジー・ドリンク

アメリカ発のROCKSTARにも豊富な種類がありますが、なかには高糖質な製品が少なくありません。

とくに糖質が多く含まれているのは次のフレーバーです。

商品名	容量	カロリー	炭水化物	カフェイン
ROCKSTAR XDURANCE TROPICAL ORANGE	500ml	318kcal	76.0g	160mg
Rockstar Boom  Piña Colada	500ml	270kcal	69.0g	160mg
Rockstar Original	500ml	260kcal	64.0g	160mg
Rockstar Punched – Berry Sangria	500ml	260kcal	62.0g	240mg
Rockstar Punched Fruit Punch	500ml	250kcal	61.0g	240mg

習慣的に飲み続けると、知らないうちに糖質を過剰に摂取するリスクがあります。

自身の健康状態や活動量を考慮して、適量を守りましょう。

モンスターエナジー

日本で非常に人気の高いMONSTER ENERGYにも、高糖質の製品があるため注意が必要です。

ここでは、比較的糖質が多いフレーバーを紹介します。

商品名	容量	カロリー	炭水化物	カフェイン
MONSTER ENERGY MULE GINGER BREW	473ml	210kcal	65.0g	160mg
MONSTER ENERGY NITRO SUPER DRY	473ml	220kcal	56.0g	160mg
MONSTER ENERGY NITRO COSMIC PEACH	473ml	210kcal	55.0g	160mg
MONSTER ENERGY MIXXD	473ml	220kcal	54.0g	160mg

空腹時に飲むと血糖値が急上昇しやすくなり、身体に負担がかかる可能性があります。

水分補給の代わりに飲むのは避け、飲む量や頻度を控えめにすることが大切です。

レッドブル

レッドブルは「翼をさずける」というキャッチコピーでおなじみの商品です。

ほかのエナジードリンクに比べて容量は少ないですが、糖質は含まれています。

ここでは、レッドブル100mlあたりの栄養成分を紹介します。

• カロリー：46kcal
• 炭水化物：11g
• カフェイン：30mg

250ml缶1本には、約27.5gの糖質が含まれており、角砂糖約7個分に相当します。

大容量サイズを選ぶと、当然ながら糖質摂取量も増加するため、飲み過ぎには注意しましょう。

エナジードリンクに頼らない！疲労を乗り越えるための解決策

エナジードリンクに頼る生活から抜け出し、健康的に日々の疲労を乗り越えたいと考える方も多いでしょう。

ここでは、エナジードリンクに代わる疲労回復のための3つの解決策を紹介します。

疲労回復に効果的な飲み物

疲労を感じたときには、エナジードリンクの代わりに健康的な飲み物を活用することがおすすめです。

エナジードリンクの代わりにおすすめな飲み物は次のとおりです。

• 白湯
• ミネラルウォーター
• ハーブティー

白湯は、血行を促進し、新陳代謝を活発にする効果が期待でき、内臓を温めることで、全身の機能が向上し、疲労回復につながります。

また、ミネラルウォーターは、健康維持に欠かせないミネラルを補給できます。

とくにシリカやサルフェートといったミネラルは、美容やデトックス効果も期待できるでしょう。

さらにカフェインを含まないカモミールやレモングラスなどのハーブティーは、リラックス効果が高く、日中のストレス緩和に役立ちます。

疲労の根本原因にアプローチする食事と生活習慣

疲労を根本から解決するためには、エナジードリンクのような一時的な対処法ではなく、食事や生活習慣を見直すことが重要です。

バランスの取れた食事を心がけ、必要な栄養素を摂取することで、体の内側からエネルギーを生み出す力を高められるでしょう。

また、適度な運動を取り入れることは、血行を改善し、疲労物質の排出をサポートします。

睡眠の質を高めて日中のパフォーマンスを維持する

十分な睡眠は、疲労回復に不可欠です。

エナジードリンクに頼り睡眠時間を削ることは、日中のパフォーマンス低下を招くことにつながります。

規則正しい睡眠時間を確保し、寝る前にスマートフォンを避けるなどして、睡眠の質を高める工夫をすることが大切です。

いますぐできる！エナジードリンクを安全に飲むためのポイント

エナジードリンクの危険性について理解したうえで、どうしても飲みたい方もいるかもしれません。

ここでは、危険性を最小限に抑え、安全に飲むためのポイントを紹介します。

エナジードリンクを飲む前に確認すべきこと

エナジードリンクを飲む前に、まずは成分表示を必ず確認しましょう。

とくに、カフェインと糖質の含有量に注意が必要です。

過剰摂取を避けるためにも、栄養成分表示を見て、自身の健康状態や体調にあわせて飲むかどうかを判断することが重要です。

エナジードリンクの適量

厚生労働省の資料によると、健康な成人の場合、1日のカフェイン摂取量は400mgまでが望ましいといわれています。

市販のエナジードリンクのカフェイン含有量は製品により異なりますが、飲み過ぎると簡単に上限量を超えるでしょう。

一度に大量に飲まず、適量を守り、少しずつ飲んでください。

複数のエナジードリンクを同時に飲む危険性

エナジードリンクの効果をさらに高めようと、複数の種類を同時に飲むのは非常に危険です。

カフェインの過剰摂取につながり、動悸や不整脈などの重篤な症状を引き起こす可能性があります。

また、アルコールと一緒に飲むことも、酔いを自覚しにくくなるため避けた方がよいでしょう。

エナジードリンクの危険性に関するよくある質問

最後に、エナジードリンクの危険性に関するよくある質問に回答します。

エナジードリンクで死亡した例はある？

エナジードリンクの過剰摂取が直接的な死因となったとされる事例が、国内外で報告されています。

これらは、短時間で大量に摂取したことによるカフェイン中毒や、心臓への過剰な負担が原因と考えられています。

エナジードリンクは寿命の前借りって本当？

エナジードリンクを「寿命の前借り」と表現することは、科学的に証明された事実ではありません。

しかし、この言葉が生まれた背景には、エナジードリンクの過剰摂取が体に与えるリスクを端的に表していると考えられます。

カフェインには中枢神経を興奮させる作用があり、一時的に眠気や疲労感を抑え、集中力を高める効果があります。

体の本来の回復機能を無視して、無理やりパフォーマンスを引き出している状態といえるでしょう。

エナジードリンクはあくまで一時的なものです。

日々の疲労を根本的に解決するためには、自身の体と向き合い、健康的な生活を心がけることが大切です。

中学生や高校生などの子どもがエナジードリンクを飲むのは危険？

中学生や高校生は、大人に比べてカフェインの代謝能力が低い傾向にあります。

そのため、カフェインを過剰摂取すると、心身に悪影響を及ぼすリスクが高まるといえます。

また、成長期の身体に負担をかける可能性もあるため、摂取は避けるか、少量に留めることが大切です。

エナジードリンクと栄養ドリンクの違いは？

エナジードリンクは清涼飲料水に分類され、成分や量に法的な基準がありません。

一方、栄養ドリンク（指定医薬部外品や医薬品）は、有効成分の含有量や効能が法律で厳しく定められています。

そのため、栄養ドリンクは疲労回復や滋養強壮に効果があるといえるでしょう。

まとめ

本記事では、エナジードリンクの危険性について解説しました。

エナジードリンクはカフェインや糖質を多く含み、飲みすぎると健康に様々なリスクをもたらす可能性があります。

しかし、正しい知識を持ち、エナジードリンクに代わる健康的な飲み物や生活習慣を意識することで、疲労を根本から解決し、パフォーマンスを向上できるでしょう。

健康的で安心できる解決策を見つけ、エナジードリンクに頼らない持続可能な生活を心がけてください。