炭酸水素イオンにはどのような効果があるのか詳しく解説！

ミネラルウォーターに含まれる成分の中で、炭酸水素イオンがとくに注目されています。炭酸水素イオンは、美肌の湯と言われる炭酸水素塩泉にも含まれています。

本記事では、炭酸水素イオンとはどのような成分なのかをわりやすく解説し、炭酸水素イオンが体に与える影響と健康効果についても紹介します。

また、炭酸水素イオン水を含むナチュラルミネラルウォーター3商品の成分や特徴も比較して紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。

炭酸水素イオンとは

炭酸水素イオンは、水素イオンと炭酸イオンが結合した成分の一つです。一般的に水に溶けた状態で存在し、体の中でも重要な働きをしています。

炭酸水素イオンとは

炭酸水素イオン（化学式：HCO₃^－）は、水と二酸化炭素が反応したときにできる成分で、重炭酸イオンとも呼ばれる物質です。

自然界では温泉水や天然水などに含まれていることもある物質ですが、私たちの体の中でも重要な働きをしています。

たとえば、二酸化炭素を呼気として体外に排出することに関与したり、血液が酸性に傾かないように調整したりするうえで欠かせません。

重曹に含まれる成分

重曹の化学名は、炭酸水素ナトリウム（重炭酸ナトリウム）です。重曹を水に溶かしたものには、炭酸水素イオンとナトリウムイオンが含まれます。

重曹の水溶液はアルカリ性を示すため、油汚れや手あかなど酸性の汚れを落とす洗剤として利用されています。また、料理ではベーキングパウダーの代わりに、ふくらし粉としても利用されます。

これは熱を加えると炭酸ガスを発生させる作用を利用したもので、気泡が生地に入り込み、ふんわりとした食感を生み出します。

温泉の成分に含まれる場合が多い

日本各地にある美人の湯と呼ばれる温泉の多くが、炭酸水素ナトリウムを含む炭酸水素塩泉です。炭酸水素塩泉は弱アルカリ性のため、皮膚の角質を柔らかくし、肌をなめらかにする作用があります。

また酸性泉に比べ、低刺激で肌に優しいことも特徴の一つです。さらに、飲用泉としても利用され、さまざまな効能があるといわれています。

炭酸水素イオンの体での作用

人間は食物をエネルギーや臓器に変えるために、代謝活動の燃料となる酸素が必要です。

また、燃料となった酸素のいわば燃えカスである二酸化炭素を体外に排出しなければなりません。炭酸水素イオンはこのような代謝活動に重要な役割を担っています。

二酸化炭素の運搬役

酸素を取り入れるのも二酸化炭素を排出するのも肺の役割ですが、取り入れた酸素を全身の組織に運び、各組織の代謝活動で発生した二酸化炭素を肺まで運ぶのは血液です。

二酸化炭素はそのままでは血液に十分溶け込まないため、水と結合し、炭酸水素イオンと水素イオンとして運ばれます。

こうして肺まで運ばれた炭酸水素イオンは水と二酸化炭素になり、二酸化炭素が呼気として排出されます。

pHバランスの保持

酸性に傾いた体を中和する働きをもつ成分が炭酸水素イオンです。人間の体はpH7.4程度の弱アルカリ性に保たれていますが、炭酸水素イオンの量が低下すると酸性に傾きます。

通常炭酸水素イオン濃度の調節、つまり体内のpHバランスは腎臓でコントロールされているため、容易に乱れることはありませんが、腎機能が低下している場合は注意が必要です。

体が酸性に傾くと、体にさまざまな悪影響を及ぼします。

炭酸水素イオンの摂取で期待できる健康効果

炭酸水素イオン水を含んでいる温泉水は、炭酸水素塩泉と呼ばれています。炭酸水素塩泉は、病気やケガの療養に役立つ療養泉です。

適応症としては胃・十二指腸潰瘍や逆流性食道炎、糖尿病、痛風が挙げられます。

胃粘膜の保護

炭酸水素塩泉の飲用で得られる効果の一つが、胃の粘膜を保護する働きです。

重曹のアルカリの効果で胃酸が中和され、胃潰瘍のほか十二指腸潰瘍や胃酸の逆流による逆流性食道炎などに効果があると考えられています。

また炭酸水素塩泉は、胃の中で炭酸ガスを発生することで胃の働きを活発にし、消化を助けるとされています。

糖尿病や痛風の改善

炭酸水素イオンを含む炭酸水素塩泉の飲用は、糖尿病の改善の効果を得られる可能性があります。

また、炭酸水素塩泉での入浴や飲用によって尿酸の排出を促進し、痛風の発作を予防する効果があるともいわれています。

炭酸水素イオンを含むナチュラルミネラルウォーター

炭酸水素イオンを含む日本の天然水には、霧島シリカ天然水、シリカシリカ、のむシリカなどがあります。これら天然水1Lに含まれる炭酸水素イオンとシリカの量を比較した表は次のとおりです。

	炭酸水素イオン	シリカ
霧島シリカ天然水	150mg	79mg
シリカシリカ	50mg	72mg
のむシリカ	170mg	97mg

霧島シリカ天然水

霧島シリカ天然水は1L中に、炭酸水素イオンを150mg、シリカを79mg含んでいます。硬度140mg/Lの中硬水で、カルシウム30mg、マグネシウム17mgを含みます。

飲みやすさとミネラルの豊富さをかね備えた中硬水です。

シリカシリカ

シリカシリカ1L中に炭酸水素イオンを50mg、シリカを97mg含んでいます。硬度28mg/Lの軟水で、カルシウム7.6mg、マグネシウム2.1mgを含みます。

飲みやすい軟水ですが、カルシウムとマグネシウムの含有量は少なめです。

のむシリカ

のむシリカ1L中に、炭酸水素イオンを170mg、シリカを79mg含んでいます。硬度130mg/Lの中硬水で、カルシウム31mg、マグネシウム14mgを含みます。

飲みやすさとミネラルの豊富さを兼ね備えた中硬水で、とくにカルシウムとマグネシウムが多く含まれています。

炭酸水素イオンの摂取にはのむシリカがおすすめ

毎日飲んでいる水でミネラルの摂取にも気を配りたい方には、のむシリカがおすすめです。のむシリカは飲みやすい中硬水で、炭酸水素イオンとシリカを豊富に含んでいます。

のむシリカのおすすめポイントについて詳しく紹介します。

炭酸水素イオン含有で飲みやすい

のむシリカには炭酸水素イオンが170mg/Lと、豊富に含まれています。また、のむシリカは硬度130mg/Lの中硬水で、軟水を飲み慣れた日本人にも飲みやすい水です。

ヨーロッパのミネラルウォーターは硬度が非常に高い硬水が多く、日本人の場合は飲みにくさを感じる場合がありますが、のむシリカの中硬水は口当たりがやさしく、硬水のような飲みにくさは感じないでしょう。

日本の基準では、硬度101～300mg/Lの水が中硬水とされ、近年では紅茶を入れるのに最も適した水としても人気が高まっています。

硬水で紅茶をいれると、渋みは出にくくなりますが、同時に味と香りも弱くなります。

一方、軟水で紅茶をいれると、味と香りは良く出ますが、抽出時間を長めにすると渋みも出やすくなります。硬水と軟水の間の性質を持つ中硬水は、紅茶をいれるのに理想的な水です。

体内では生成できないシリカも豊富

シリカは身体の形成に欠かせないミネラルで、イキイキと健康的な毎日を送るために重要な役割を果たします。のむシリカは、体内では生成されないシリカを97mg/L含んでいます。

人間が1日に消費するシリカは10～40mgとされており、のむシリカ1本（500mL）で十分なシリカを摂取可能です。

カルシウムやマグネシウムの必須ミネラル黄金比

のむシリカには日本人に不足しやすいカルシウムとマグネシウムが豊富に含まれています。

1Lあたりの含有量はカルシウムが31.0mg、マグネシウムが14.0mgで、これは硬度304mg/Lの硬水であるエビアンのカルシウム8.0mg、マグネシウム2.6mgより豊富です。

マグネシウムは、カルシウムの摂取量の半分程度を摂取することが理想的とされています。のむシリカにはカルシウムとマグネシウムが黄金比とされる2：1の割合で含まれています。

まとめ

炭酸水素イオンは水と二酸化炭素が反応したときにできる弱アルカリ性の物質です。ミネラルウォーターのなかには炭酸水素イオンを含むものがあり、温泉水や重曹にも炭酸水素イオンが含まれています。

炭酸水素イオンは、酸素が代謝に使われた後にできる二酸化炭素を体外に排出するために欠かせない役割を果たします。

また、血液のph値を正常に保つためにも重要です。炭酸水素イオンを含んだ温泉水の飲用で、胃十二指腸潰瘍や逆流性食道炎、糖尿病などの改善に役立ちます。

炭酸水素イオンを含むミネラルウォーターの中で、のむシリカは含有量が170mg/Lと豊富です。

飲みやすい中硬水で、体内では生成されないシリカも97mgと豊富に含まれているため、ぜひ普段の水分摂取に取り入れてみてください。

※商品の情報は公式サイトを参考にしています。